単純硫黄泉
(吹上温泉) 57.6度 / ph9.3
Na+ = 115.9 / K+ = 2.7 / Nh4+ = 1.9 / Ca++ = 2.4
Cl- = 14.9 / F- = 11.1 / HS- = 30.7 / HCO3- = 121.4
CO3– = 31.8 / H2SiO3 = 82.2 / H2S = 0.2
成分総計 = 426.3mg
単純硫黄泉
((伊作温泉)みどり荘温泉) 43度 / ph9.15 / 20L(掘削自噴)
Na+ = 74.59 / K+ = 2.888 / Cl- = 36.07 / SO4– = 46.2
HCO3- = 38.04 / HS- = 19.68 / H2SiO3 = 60.13
H2S = 0.1329 / 総計 = 297.1mg (昭和38年)
鹿児島県日置市吹上町湯之浦910
0155-42-2220
男女別内湯
500円
10:00 – 19:30
吹上温泉街の少し外れにある、とても落ち着いた感じのする和風旅館です。
独自源泉があるとのことで、行ってまいりました。
日帰り入浴にも積極的な様子で、チケットの自動券売機まであります。
入浴料金は他所に比べるとちょっと高めの500円。
ちなみに、このみどり荘、日本秘湯を守る会の会員宿だそうで・・・
それにしても、この会、秘湯じゃない温泉地でも会員がいるのが不思議です。
この吹上温泉だって、秘湯と呼ばれるような場所では無いのですが・・・
加盟申請さえすればどこでも会員宿になれるのでしょうか。
そのうち、草津とか伊香保とか熱海とか鬼怒川とか、秘湯と言う言葉からまるっきり真逆の大規模温泉地で会員宿が出てきそうな予感です。
お風呂は内湯と露天があります。
まずは内湯。結構広々としており、縦長な湯船がひとつあります。
少し緑がかった透明なお湯が張られており、黒い湯花が大量に浮遊していました。
こちらのお湯は、この宿の独自源泉と吹上町の共有源泉を混合しているようです。
少しツルツル感のある、硫黄臭が強い気持ちが良いお湯で、湯口のお湯を口に含むと強い硫黄の苦味を感じました。
鮮度と言う話をすると、それほど良くも無さそうですが、とにかくこの濃いお湯は気に入りました。
続いて露天風呂。
こちらは内湯から少しだけ離れており、一度服を着なおして移動する必要があります。
手前に掛け湯用の湯船と、正方形の浴槽があるだけの、とてもシンプルなもので、洗い場などはありません。
掛け湯槽には青白濁のお湯が張られていましたが、入浴用の湯船にはほんのり青味がかった透明のお湯が張られていました。
こちらのお湯は、このお宿の独自源泉のみが使用されているようです。
浴感はと言うと、内湯とは全く異なるものです。
強いツルツル感のあるもので、硫黄臭は控えめ、僅かに白い湯花が舞い、じっとしていると体毛に細かい気泡が付着します。
湯口の上には可愛らしいカエルがいて、柄杓を持っていました。
その柄杓を使い、お湯を口に含むと、僅かに苦味があるものの、甘みが強い硫黄味がします。
なかなか飲みやすいお湯で、のどが渇いていた事もあり、結構ゴクゴクと飲んでしまいました。
先客のオジサン達の話を聞いていると、どうやら鹿児島市内から通われているようですね。ここのお湯に惚れ込み、「市内の温泉なんて入れない!」のだそうです。
なるほど、通いたくなる程に良いお湯です。
温めなので、ゆったりとくつろぐことが出来ました。
入浴料が高いのがネックですが、差額を払ってでも訪れる価値があります。
余談ですが、ここには斉藤茂吉など文人も訪れたのだとか。
秘湯かどうかはこの際抜きにして、守り続けて欲しい一湯です。
2006年 10月5日 - 初訪問時のレポート
コメント