カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
59.1度 / ph8.8 / 115L / H19.1.19
Na+ = 185.5 / K+ = 6.2 / Ca++ = 206.4
Cl- = 53.1 / SO4– = 792.1 / HCO3- = 53.1
CO3– = 5.3 / H2SiO3 = 60.7 / 成分総量 = 1321mg
静岡県賀茂郡河津町湯ヶ野236
0558-35-7201
内湯 ・ 露天風呂
内湯か露天片方ならば700円
両方入浴する場合は1000円
10:00 – 16:00
文豪、川端康成に縁があると言う、福田屋さんです。なんでも、伊豆の踊り子の舞台にもなっているのだとか。
そんな由緒正しきお宿は、今では秘湯を守る会の提灯をぶら下げており、日帰り入浴も受け付けています。お代金は700円。
少し高いなぁと思いつつ、伊豆の歴史の1ページに触れるのも悪くないと思い、立ち寄ってみる事にしました。
初めて行く福田屋さん、目の前に川が流れている、何とも風情あるロケーションにあります。
宿へ行くには橋を渡るのですが、なかなか素敵なアプローチです。
中に入り、立ち寄り入浴をお願いしました。お風呂は2箇所あります。片方だけ入るならば、700円。両方だったら1000円との事。何だかしっかり商売しているなぁと言う気もしますが、折角来たのだから両方とも楽しんでいこうと、1000円を支払いました。
さて、最初にい入ったのは、離れにあるお風呂です。男女別には分かれておらず、混浴です。内湯と露天がありました。
まずは内湯。なかなか風情のある湯屋になっており、浴室内の湯船は岩で組まれています。
無色透明なお湯が掛け流しになっていました。適温のお湯は、うっすら潮臭に、僅かな芒硝臭も混じったような印象。
誰にでも抵抗無く入れるお湯で、個性は強くありませんが、特徴は感じる事の出来るお湯です。
お湯に浸かって、ふぅっと息を吐きながら天井を見上げると、なかなかの風情に心癒されます。
露天はその内湯から出てすぐの所にあります。
こちらも内湯と同じく、岩で組まれています。開放感はあまり感じませんが、周囲が緑に囲まれており、すっぽりと包まれているような安らぎの空間になっています。
こちらも内湯と同じ源泉が掛け流しです。温度は内湯よりも少し温く、長湯をするには快適な設定になっていました。
次に向かったのは、川端康成の「伊豆の踊り子」の舞台にもなっている、有名な内風呂、榧(かや)風呂です。
旅館玄関を入ってすぐの所にあり、こちらも男女別には分かれておらず、貸切風呂になっています。
写真などで何度と無く見た浴室ですが、いざ自分の目で見てみると、その風情の良さに改めて関心させられます。
脱衣所から階段を降りていくアプローチ、降りた先に待ち構える小さな湯船、そして、この浴室の特徴のひとつでもある、壁面に張り巡らされた可愛らしいタイル。
全てに歴史の息遣いを感じるような、とても秀逸な造りです。
お湯は湯ヶ野温泉の共有源泉で、先ほど離れの浴室で入った物と同じです。
無色透明で、ほんのり温泉臭がします。
お湯の温度はほぼ適温で、湯船が小さい分、鮮度がとても良く感じます。
小さな湯船なので、浸かると四方にお湯が溢れ出ます。川端康成もこの湯船に浸かって構想を膨らませたのでしょうね。
お湯そのものに加えて、歴史を感じるで、とても気持ち良く入浴が出来た、素敵な一湯でした。
2010-2/6
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