山形県蔵王温泉

新左衛門の湯 (蔵王温泉) ★3.5

酸性・含硫黄-マグネシウム-硫酸塩・塩化物温泉
(源泉名:蛇荒川折口源泉)
51.9度 / ph2.1 / 自然湧出 / H28.5.3
H+ = 10.1 / Na+ = 65.8 / Mg+ = 78.5 / K+ = 9.9
Ca+ = 63.7 / Al+ = 22.9 / Mn+ = 2.6 / Fe+ = 6.8 / Zn+ = 0.2
F- = 7.5 / Cl- = 242.3 / Br- = 0.8 / I- = 1.0
HSO4- = 258.3 / SO4– = 767
H2SiO3 = 211.8 / HBO3 = 4.9 / H2SO4 = 6.6
CO2 = 92.6 / H2S = 6.8
蒸発残留物 = 1990mg

酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉
(源泉名:高見屋1号源泉、近江屋1号源泉、海老屋・山形屋源泉、海老屋源泉、松金屋源泉、川原屋源泉)
52.3度 / ph2.1 / 自然湧出 / 2016.5.9
H+ = 8.8 / Na+ = 57.6 / Mg+ = 73.1 / K+ = 22.1
Ca+ = 94.9 / Al+ = 108.4 / Mn+ = 3.2 / Fe+ = 10.7 / Zn+ = 0.2
F- = 14.4 / Cl- = 287.1 / Br- = 0.9 / I- = 1.2
HSO4- = 338.4 / SO4– = 1153
H2SiO3 = 226.5 / HBO3 = 5.8 / H2SO4 = 7.4
CO2 = 264.6 / H2S = 11.3
蒸発残留物 = 2834mg

山形県山形市蔵王温泉川前905
023-693-1212
男女別内湯・露天風呂
大人1000円、子供400円、3歳以上幼児200円
10:00 ~ 18:00 (最終受付17:30)
水曜定休日

蔵王のメインストリートの県道沿い、中央ロープウェイの目の前にある日帰り入浴施設です。
蔵王に来たら必ず目の前を通るであろう好立地。
お土産屋さんも併設されていて目立つ施設なのですが、今までずっと素通りでした。
蔵王には共同浴場はもちろん、立ち寄り入浴を受け入れてくれる小規模旅館が沢山ありますからね。

入浴料は1000円です。
関東であれば割と普通の金額ですが、共同浴場が200円、旅館でも500円位から立ち寄りが出来る蔵王においては、かなり割高に感じる金額設定です。

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お風呂は内湯と露天風呂。

まずは内湯ですが、十分な人数の洗い場と広々とした湯舟がいくつか。
湯気蒸す上にシャンプーなどの洗剤臭と、塩素臭が混じっていて、凄い事になっていました。
正直、長居はしたくない空間です。まるで都内の銭湯みたいです。
また、湯舟に張られているお湯は真湯で、温泉ではありません。

なるべく息をしないで通り過ぎました・・・

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露天は普通に良かったです。
撮影禁止なのでパンフレットの写真をお借りしました。

庭園風の岩風呂になっていて、岩風呂が2箇所と、かめ湯(陶器風呂)が3個あります。

まずは正面の岩風呂、四・六の湯。
蔵王の温泉は酸性度が高く肌荒れする人もいるので、温泉が6割、水道水が4割のブレンドにして、加温・循環されているそうです。使用されているのは蔵王温泉南地区給湯の組合源泉。
ふと気付いたんですけど、六・四じゃなくて四・六なんですよね。
なんで水が先? って思いながら、そういえば二八蕎麦も蕎麦粉じゃなくつなぎの小麦粉が先なんですよね。
ナンデダロ~?

で、その四・六の湯。
蔵王のお湯だと思わずに入ればとても良いお湯です。僅かに濁っていて、ほのかに香る硫黄臭もあります。
これが蔵王のお湯だと分かって入ると、かなり薄く感じますし、浴槽内のお湯が循環によって流れているのがとても気になります。
マイルドである事には違い無いので、肌荒れを気にする人にとっては嬉しいのかな?

私の好みは、露天風呂入って左手側にある、最上高湯です。
こちらは100%の源泉かけ流し。使用されているのは蛇荒川折口源泉です。
温泉街の方に「蛇荒川洞門源泉」を引湯している宿が数軒ありますが、同じ蛇荒川源泉群でも別の源泉と思われます。(未確認)

四・六の湯に入った直後に入ると、当然ですが100%の方が濃いです。
濃い目の青白濁、強めの硫黄臭あり。
酸性泉特有の、肌の脂が抜けてサラっと乾く感触が気持ち良く、何度も出入りしながらじっくり堪能。
ただ、利用者が多いので、劣化しているとまでは言いませんが、鮮度の良さは感じません。

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最後にかめ湯。

3個並んでいて、正面から見て一番左が水風呂? 無色透明の水が張られていました。
3月の蔵王はまだまだスキーシーズン真っ只中、寒いので入浴はパス。湯花らしきものも浮いていたので、もしかしたら源泉も加わっているのかも?

右2つは温泉で、四・六の湯にも使われている組合源泉が100%で掛け流しです。
ただ、鮮度はハッキリ言って悪かったです。
普通は小さな湯舟ですから鮮度良い筈なんですけどね。新湯の投入量が少ない上に、人気があって常に誰かが入っていて、お湯の入れ替わりが追い付いていない印象を受けます。
一番右のかめ湯に至っては、どうしてこんなに白くなった? と言わんばかりに真っ白でした。
知らない人が見たら「うわぁ! 真っ白で良い温泉だぁ!」になるんでしょうけどね。

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蔵王で2種類の源泉の入り比べが出来る施設は少ないので、それはそれで結構貴重です。
でも、同じ源泉でも湯使いひとつでお湯の印象ってまるで違ってくるんですよね。
折角ある2種類の源泉ですが、蔵王高湯とかめ湯の2箇所入り比べて、確かに浴感などは違うのですが、これが源泉による違いだと言う感覚は、私には分かりませんでした。

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蔵王には他にも立ち寄り入浴出来る施設が幾つもあり、金額の事や湯使いの事などを考えると、ちょっとだけ手厳しい評価になってしまいます。
ただ、これがもし都内にあったら、間違いなく大絶賛でした。
逆に、これだけ良い所なのに、他がもっと良すぎて霞んで見えてしまうなんて、蔵王ってレベル高すぎ!

待合所や休憩室(有料)とかもありますし、共同浴場や小規模旅館にはない使い勝手の良さもあります。
お湯に対して強い拘りが無くて、快適性重視の方であれば、十分以上の満足度があると思いました。

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2023年 3月5日 - 初訪問・日帰り入浴

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