大分県

共同浴場 (壁湯温泉) ★4.0

単純温泉

大分県玖珠郡九重町大字町田
混浴内湯
200円
6:00 – 22:00

国道387号線沿いにポツンとある温泉です。歴史ある温泉との事ですが、お宿は福元屋が一軒があるだけの、ひっそりとした物です。
国道沿いだけあって、今では車で簡単に来ることが出来ますが、一昔前はきっと静かな所だったのでしょう。
福元屋の他に、数軒の民家が立ち並ぶだけの所なのですが、なんと立派な共同浴場があるのです。
この日のお宿、福元屋にチェックインし、荷物などを纏めてから早速入ってみました。

場所は福元屋から歩いて1分も無い所にあります。福元屋からだと、看板もあってとても分かりやすい場所ですが、普通に通りから探そうとすると、ちょっと分かり辛いかも知れません。
細い路地のような坂を降りた行き止まりにあります。路地と同じ高さの所が脱衣所で、そこで服を脱ぎ、浴室はそこから階段を降りたちょうど真下部分にありました。

お風呂は男女混浴です。屋根はありますが片面がオープンになっており、半露天で開放的な造りをしています。
ただ、広く無い造りと、お湯が透明な事もあって、女性にとっては非常に敷居が高いです。
浴室の4分の3を占めるコンクリートの湯船は、2つに仕切られています。
まずは奥の湯船。湯口は無く、なんと、足元自噴になっています。コンクリの湯底の一部が岩むき出しになっており、そこから源泉が湧出している様子。
奥の湯船から流れたお湯は、手前の小さな湯船を伝って掛け流されています。手前側の湯船には「洗い場」と書かれていました。
どのように使うのかと、地元?の方の作法を見ていたところ、みなさんそこで中腰になり掛け湯をしてから奥の湯船に入られています。
つまり、言葉通りに洗い場なんですね。まさか、ここでシャンプーや石鹸も洗い流すのかな?

さて、肝心のお湯の印象。無色透明で、僅かに白い湯花が舞う物です。
温めで、38度くらいでしょうか。いつまででも入っていられる温度。冬場だとむしろ寒いかも知れません。
肌触りはツルツルするもので、暫くじっとしていると体に細かい気泡が付着します。
僅かに硫黄臭と温泉臭のようなものがします。すぐ近くにある福元屋の岩風呂と殆ど同じ印象のものですが、比べてみると、こちらの方が臭いが僅かに強め。その代わりに泡付きが少し控えめと言った感じでしょうか。

前述の通り、源泉が足元から自噴しています。
ただ、湧出ポイントに行っても、気泡は殆ど上がってこなく、かつ、湧出箇所が一点では無く全体的にのようで、「ココから沸いている!」と言う実感がいまいち沸きません。
物凄い勢いで掛け流されているので、かなりの湧出量である事が伺えます。
ココは、深く考えず、ボケーっとしながら時間を過ごすのが正しい入り方のようですね。

素晴らしい風情と素晴らしいお湯。非常にレベルが高い一湯です。
すぐ隣の福元屋と比較してしまう分、ちょっと損をしているような感じが否めませんが、全国的に考えると、非常にハイレベルで素晴らしい共同浴場です。
福元屋に再訪する機会があれば、ココにも欠かさず立ち寄りたいと思いました。

2007-10/5

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