大分県

下湯平共同温泉 幸せの湯 (下湯平温泉) ★4.5

ナトリウム-硫酸塩泉
(幸せの湯) 51.9度 / ph6.5 / 掘削動力 / H21.1.19
Na+ = 258 / K+ = 33.5 / Ca++ = 38.5 / Mg++ = 2.2
Fe++ = 13.8 / Cl- = 99.1 / F- = 3 / SO4– = 497
HCO3- = 94.7 / CO3– = 55.4 / HS- = 0.1 / HsSiO3 = 70.1
HBO2 = 4.3 / 成分総計 = 1171mg

大分県由布市湯布院町下湯平2443-2
男女別内湯
200円
10:00 – 21:00

私が前日宿泊した湯平温泉から、車で走る事およそ5分。
大分と由布院を繋ぐ、国道210号線から少しわき道に入った所に、下湯平温泉「幸せの湯」があります。
下湯平温泉と言うからには、多少の旅館があるのかと思いきや、私が目にした限りでは、ぽつんとこの共同浴場が一軒あるだけでした。
一見すると、地元の人しか訪れないような地味なお風呂ですが、210号線沿いに大きな看板が出ているので、注意深く走っていれば見落とすことは無いでしょう。
九州在住の方から、ここのお湯は私好みじゃないかと聞いており、立ち寄る事を楽しみにしておりました。

到着した幸せの湯。事前情報では10時からオープンとありますが、私が到着したのはフライング気味に、10分前です。
外で待とうかと中を覗くと、扉が開いています。どうやら管理人は不在で、入り口の料金箱にお金を入れる仕組みのようです。更に中を覗くと、お風呂のお湯もちゃんと張られています。
10分間待とうかと少し戸惑いながらも、お金を入れて入らせて頂くことにしました。

共同浴場にしては結構広々とした造りで、休憩が出来る部屋がちゃんとあります。
今はまだガランとしていますが、時間になれば、きっと地元の方々で賑わうのでしょう。
浴室は男女別で、それぞれに内湯があるのみです。シンプルな造りではありますが、脱衣所も浴室も十分な広さがあり、使い勝手はとても良さそうです。
正面に10人以上でもゆったりと入ることが出来そうな、広々とした湯船があり、その手前に洗い場がありました。
湯船はコンクリート張りですが、洗い場の床や壁に張られたタイルで、岩風呂のように演出されていました。

さて、そのお湯。どのような物かと思って見てみると、何だか灰色がかった土気色に濁っています。
桶でお湯を救ってみると、実に不気味な色。一言で言うならば、泥水です。あまりお目にかかった事の無い色をしています。
見た目は悪いですが、当然泥水などではなく、温泉です。しっかり暖かく、湯船の中のお湯は43度程に調整されています。とりあえず掛け湯をして中へ・・・

お湯は見た目の通りに、ズッシリと重い浴感のある、濃厚な物です。肌触りはシットリ系で、体が芯から温まります。
お湯の臭いは、微金気臭と、土類臭、それ以外にも、硫黄臭が崩れたようなガス臭があります。
他所の温泉で似たお湯があったか振り返ってみても、あまりピンと来ません。
かなり個性的な物です。
結構な湯量があり、湯口から注がれた分のお湯が、そのまましっかりと掛け流されているのが分ります。

湯口は湯船の左手前側にありました。その湯口から注がれているお湯を見ると・・・
どっからどう見ても、濁っています。
全国に数多くある濁り湯の殆どは、湯口の時点では透明で、その後空気に触れて時間が経つことで濁っていきます。
しかし、ここのお湯は、最初からドロドロに濁っています。
と言うか・・・
湯口から注がれているお湯の方が、浴槽に張られているお湯より濁っています。
湯口付近の湯底に。掻き混ぜないようゆっくり手を差し入れると、案の定と言うか、泥や砂にも似た湯花(?)が大量に体積していました。

ちなみに、湯口付近に「この温泉は飲む事が出来ません」と言う張り紙を発見。
こんな濁ったお湯・・・
頼まれたって飲む気がしませんw

それにしても、世にも珍しい濃厚なお湯で、とても楽しかったです。
ただ、このお湯、ちゃんとあがり湯しないと、入浴する事で体がかえって汚れてしまいそうです・・・
ちなみに、帰宅してからネットで色々と調べて見ると、どうやら以前まではこんな特殊なお湯では無く、無色透明で変哲の無いものと言うレポートを良く聞きます。
最近泉質が変わったのか、私がラッキー(アンラッキー?)だったのか・・・?

ともあれ、とても印象に残った一湯でした!

2010-4/30

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