石川県

龍王閣 (湯川温泉) ★4.0

ナトリウム・カルシウム-塩化物強塩泉
(湯川温泉 2号源泉)
51.3度 / ph6.9 / 自噴 / 71.2L / H5.4.8
Na+ = 5055 / K+ = 6.7 / NH4+ = 15.7 / Mg++ = 55.7
Ca++ = 2169 / Sr++ = 26.7 / Ba++ = 9.9 / Mn++ = 2.2
Cl- = 11670 / Br- = 1.9 / I- = 3.9 / HCO3- = 37
H2SiO3 = 116.3 / HBO2 = 42.8 / CO2 = 18.3
成分総計 = 19230mg

石川県七尾市湯川町47-35-1
0767-58-1117
男女別内湯
500円
9:00 – 21:00

能登半島、観音崎近くにあるお宿です。田園風景広がる長閑な一角にあり、お湯が良いとの評判から立ち寄ることにしました。
私にとっての記念すべき、北陸第一湯目の温泉です。
金曜の夜11時頃に東京を発ち、休憩しつつ夜中中走ってきたので、日帰りの受付けが始まる前、7時半頃についてしまいました。

下調べによると、9時からの受付けだそうで・・・朝早くから無理を言っては申し訳無いと、宿の駐車場に車を停めて仮眠。
暫く休んでいると、8時過ぎ頃、駐車場に一台の車が停まり、中からお風呂セットを持った地元の方と思われるオバチャンが出てきました。あれ!?もう入れるのかな?
オバチャンに東京から来たと事情を説明し、「もう入れるのですか?」と聞いてみたら、オバチャン、「ココの人は良い人だから、多分大丈夫だと思うよ。」とのことです。
何だかとってもアバウトみたい・・・
中に入ってお願いしてみると、オバチャンの言っていたとおりで、普通に入れて頂く事ができました。
ご主人曰く、「24時間勝手に沸いているからねぇ、いつでも大丈夫だよ。」との事。
勿論、常識外の時間はNGですが、比較的臨機応変に利用出来るみたいです。

旅館内部は程ほどに鄙びており、年季のほどを伺わせます。ご主人の趣味でしょうか、鍾乳石など、変わった石が所々に展示されています。
お風呂は男女別で、内湯のみ。ご主人に「貸しきって一緒に入って良いよ」と言われましたが、後から誰か来たら申し訳無いので、別々に入る事に。

お風呂は洗い場数人分と小さな湯船がある、旅館の規模相応にとても小さなものです。
浴槽は一部が浅くなっている為、実際に入る事が出来るスペースは見た目よりも狭く、3人入れば手狭に感じるであろうものでした。
お湯は僅かに赤錆び色に濁り気味のもので、湯底は透けて見えます。
ライオン湯口から熱い源泉が注がれていますが、浴槽内部は汚れを取る為に循環されています。
湯口から注がれた分はしっかりオーバーフローしており、循環一部放流式って感じでした。

浴感はと言うと、とても力強いものです。塩分が非常に強く、入浴中はツルツルしますが、お湯から上がるとベタベタが残り、汗をどっと掻きます。
僅かに赤茶色の湯花が舞っており、実際の温度よりも熱く、また、重い印象を受けるものです。
お湯からは強い潮臭と金気臭、臭素臭のようなものが漂い、特徴的な臭いがします。
湯口のお湯を口に含んでみたところ、強烈な塩分と苦味を感じました。
実にマズイ・・・
コップ1杯一気飲みしたら、塩分の取り過ぎで心拍数が上がりそうな感じします。^^;

ちなみにこちら、シャワーから出るお湯も温泉なんですね。
だいぶ薄められており、内湯のものとは比較にならない程マイルドですが、しっかり塩分と金気味がします。
臭いも潮臭と金気臭ですが、少し生臭い感じで、「血」のような、少し苦手な臭いがしました。

いやぁ・・・循環のお風呂とはいえ、北陸第一湯目から随分と凄いのに当たってしまいました。
浴後、ご主人と少しお話をしたのですが、なんでも、このお湯を目当てにわざわざ名古屋から通うひともいるほどだとか。
海外からの利用者もあるそうで、玄関先には英語で書かれた感謝の手紙が飾られていました。
NHKの普段着の温泉にも出た事があるそうで、お湯についてはとても自信を持たれているみたいです。確かに・・・こんな力強いお湯も珍しいかも知れませんね。

地元の人に愛されるお湯。これからも、「普段着」で気軽に利用出来る名湯を守り続けていって欲しいと思いました。
能登半島で湯巡りをする際は是非とも立ち寄って欲しい一湯です。

2007-6/16

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