含硫黄-ナトリウム-塩化物泉
新潟県新発田市月岡552-24
混浴内湯・家族風呂
0254-32-2424
300円
営業時間 応相談 (空いていれば入れてくれる?)
月岡温泉のお湯は、中に含まれる硫黄成分が非常に濃い事で知られています。
常々行ってみたいと思っていたのですが、温泉組合で経営している公衆浴場などはお湯を循環しているらしく・・・
折角良いお湯なのだから、源泉のままで手を加えていない所に行きたい!
と、言うことで、探し当てたのがここ「さかえ館」です。
月岡温泉は新発田の程近くにあります。事前に咲花温泉に立ち寄った私は、国道290号線を利用して月岡へ向かいました。
五頭温泉郷を超え暫く走ると、田圃の向こうに矢鱈と背が高い建物の一団が見えてきます。
何となく「砂漠のオアシスに出来た街」を彷彿とさせるような光景なのですが、そこが月岡温泉です。
高い建物はホテルや旅館な訳で、砂漠に水ならぬ、畑にお湯を求めて建物が密集したのでしょう。何とも不思議な光景です。
さて、今回利用したさかえ館は、月岡温泉でも中心部に位置する、とっても鄙びた温泉旅館です。
周囲には立派な旅館が立ち並び、何だか一軒だけ取り残されているような感じがしますが、こういう鄙びた所の方がお湯が良かったりします。
「ごめんくださーい」と言って入ると、中から御婆ちゃんが出てきました。
御婆ちゃんに「日帰り入浴をさせて頂けますか?」と聞くと、「ちょっと待ってね」と言ってお風呂を確認して来てくれる。
戻ってきた御婆ちゃん曰く、大浴場は人が使っているから、ちょっと狭くてぬるいかも知れないけど、貸切風呂でも良いか、との事です。
お湯さえ良ければ、狭かろうが暗かろうが、私は全然気にしません。勿論OKという事で、貸切風呂を利用させていただきました。
貸切風呂ですが、御婆ちゃんの言ったとおり、かなり狭いところです。
見た目には普通の民家にあるお風呂をちょっと広くした程度の大きさで、小さな浴槽と簡単なカランがありました。
民家のお風呂と決定的に違うのは、浴室内に充満する強烈な硫黄の香りです。
湯船には着色料を入れたような緑色をした透明のお湯が張られており、何とも言いがたい存在感を醸し出しています。
噂どおりに濃いお湯で、所々白と黒の湯花が舞っています。
表面には薄い油の膜が張っていました。
念入りに掛け湯した後、湯船にザブンと入ると、小さな湯船から物凄い勢いでお湯が溢れます。
溢れたお湯は排水溝で流されていくのですが、見ていると何とも勿体無い気がします。
お湯の感触は少しヌルヌル系で、成分が皮膚を通過して体内に攻め込んでくるような気がする、とても強力で濃いお湯です。
御婆ちゃんはぬるめと言っていましたが、体感でおよそ44度ほどあり、残念ながら長湯は出来ませんでした。
飲んでみた印象は、かなり苦かったです。良薬口に苦し?
我慢して飲めば、健康になれるような気がする味でした。
しっかりと暖まるお湯で、湯上りは汗だくになってしまい困りました。
夏場に来たのは失敗だったかも知れないと、ちょっと反省。
しかし、アブラが浮くほどのお湯は、期待を裏切らない素晴らしさでした。
なんだか病み付きになってしまいそうです。
次回は冬場に訪れ、是非ともじっくり時間をかけて月岡のお湯を堪能したいと思いました。
2005年 6月19日 - 初訪問時のレポート
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