長野県

千古温泉 (千古温泉) ★4.0

単純硫黄冷鉱泉
(千古温泉源泉) 24.4度 / ph8.6 / H11.3.18
Na+ = 139.4 / K+ = 1.1 / Ca++ = 38.7 / Mg++ = 0.5
Fe++ = 0.7 / Cl- = 193.6 / F- = 1.0 / Br- = 0.9
HS- = 12.8 / SO4– = 54 / HCO3- = 60.4 / CO3– = 4.2
H2SiO3 = 43.9 / HBO2 = 15.3 / H2S = 0.3
蒸発残留物 = 528mg

長野県上田市真田町長横尾6395
0268-72-2253
男女別内湯
500円
10:00 – 20:00

友人がとてもお気に入りの温泉です。前々から非常に気になっていたのですが、なかなか立ち寄る行程に組む事が出来ずにおりました。今回やっと意を決して訪れる事に!
田園風景が広がる長閑な一角にある一軒宿です。周囲は温泉とは無縁な感じがする所で、ポツンとお宿があるので、何だか不思議な気分です。

お宿は宿泊が出来る旅館なのですが、見た感じでは、地元の方々が日帰りで気軽に訪れているような感じです。
中に入ると、女将さんが玄関先で地元の常連さんと思われる方々とお茶を飲みながら談笑していました。日帰り入浴をお願いすると快くOKとの事です。
日帰り客が多い事の現われでしょうか、お金を受け取って「ごゆっくり」とだけ女将さん。
お風呂どこだろうと一瞬戸惑ってしまった私に、「あ、お風呂はそこです」と、付け加えるように説明して下さいました。
日帰り客が普段から少ない所って、凄く丁寧にお風呂場までの道のりを案内してくれたりします。
逆に、日帰り入浴に積極的なところって、利用者が慣れているせいか、説明が足りないですよね。私にとっては、後者の対応の方が、気疲れしないので結構好きです。
受付の対応でその宿が日帰りに積極的かどうかって分かって面白いです。

さて、そのお風呂。まるで共同浴場のような、こぶりでとてもシンプルな物です。
男女別で内湯がひとつあるだけで、浴室内には湯船がひとつ。縦に4人も並べば窮屈くらいの大きさです。
お湯は僅かに濁って見えるものの、ほぼ無色透明で、微量ながら白い湯花が舞っています。
ほんのり甘い硫黄臭が漂う、しっかりと特徴を感じるお湯です。
肌触りはトロンと柔らかい印象の物で、僅かにヌルツルします。じっくりお湯に浸かっていると、お湯の成分が皮膚から浸透してくるような心地よさがあり、実に気持ちが良いです。

源泉温度が低い為に常時加温されていますが、そのお湯がちゃんとかけ流しにされているので、鮮度は悪くありません。
鉱泉だと言う事を考えれば、このお湯遣いは絶賛出来るのではないでしょうか。
狭い浴場にも関わらず、入浴者がひっきりなしに入れ替わっていおり、なかなかの盛況ぶりです。空いている温泉は好きですが、常時加温しながら掛け流すには、コストも馬鹿になりません。
そんな事を思うと、「あぁ、この人たちがこの良いお湯を維持管理する為の支えになっているのだな・・・」と、実感します。

この良いお湯を今のまま残す為にも、みんなで利用して貰いたい。
そんな事を考えながら、その場を後にした、素敵な一湯でした。

2008-1/6

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