栃木県

小滝鉱泉旅館(小滝鉱泉) ★3.5

弱酸性低張性冷鉱泉

栃木県矢板市平野1618番地
男女別内湯
0287-43-0941
入浴 : 500円

栃木の県道56号線を外れ、およそ100メートル程進むと、路が二手に分かれています。
右に進むと赤滝鉱泉、左に進むと、小滝鉱泉があります。
赤滝鉱泉で日帰り入浴をした私は、その脚でそのまま小滝鉱泉へ向かう。
小滝鉱泉は分岐点から、ダート道をを走る事およそ1.5キロ程。赤滝鉱泉と同じく、山奥にある一軒宿です。

途中は未舗装の砂利道ですが、赤滝鉱泉と違い、ジープで無くても宿の目の前まで辿り着く事が出来ます。
ただ、途中で、かなり勾配が厳しい所がある為、油断は禁物です。
また、かなり凹凸の激しいところがありますので、車高の低い車では行かないほうが無難です。
ノーマルのままで乗っている私の車でさえ、途中何度か底を擦りました。

足場の悪さ故にスピードも出せず、たかだか1.5kmの道程を走ることおよそ5-6分。
辿り着いた小滝鉱泉は、まるで新興住宅街の一軒家をそのまま持って来たかのような、至って普通の家です。
玄関前にある「小滝鉱泉」の看板で、かろうじてここが旅館である事が分かります。
途中の道程と、直前に訪れた赤滝鉱泉のイメージから、一体どんなあばら家が待ち構えているだろうかと期待していただけに、かなり意外な印象を受けました。

玄関をくぐると、内部も外観通りの普通の家でした。
「ごめんくださーい」と奥の方に声を掛けると、台所から女将さん?とおぼしき、笑顔で気さくな
オバチャンが出てきました。お婆さんが出てくるものと思っていたので、これまた意外。
受付を済ませ、お風呂の場所を聞き、中へ入る。

内部は山の中にある家とは思えない程清潔で綺麗です。シツコイようですが、旅館と言うより、誰かの家に邪魔しているような感覚です。
お風呂は玄関からちょっと歩いた所にありました。当然ですが、ちゃんと男女別で、青と赤の暖簾が下がっています。
脱衣所も広々としたものがあり、ここらへんはちゃんと旅館しています。

お風呂は、5-6人がゆったり入れる程度の、旅館の規模に比べたら結構広いものです。
カランも数人分あり、備え付けのシャンプーやリンス、誰が使うのか、体を洗うためのスポンジタオル等が用意されています。

内湯一つですが、外の光がよく差し込み、明るく開放感があります。
鉱泉だからか、湯船に蓋がしてあり、それを外してから入浴しました。
お湯は赤茶色に濁った単酸性鉄泉で、湯底は全く見えません。
適温に暖められており、じっくりとくつろぐ事が出来ました。
臭いは若干の土類系と鉄泉の混ざったような臭いがします。
成分表を見るとph3.0前後の酸性泉なのですが、舐めてみた限りでは全く酸味を感じませんでした。
鉱泉ゆえに加熱をするのですが、その時に成分が飛んだのかな?

秘湯にある、秘湯らしからぬ小奇麗な民宿風旅館。
旅館の脇を流れる川で釣りをする事が出来るらしく、釣り目的で宿泊している人も何人かいるみたいでした。
風情タップリのボロ旅館をイメージしていたマニアックな私にとっては、ちょっとだけ期待外れでしたが、普通の人にとっては、気軽に山の中で寛げる、とても良い所だと思います。

2005-3/26

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