群馬県

金井旅館 (大塚温泉) ★4.5

アルカリ性単純温泉
(温湯2号) 32.8度 / ph8.6 / 掘削自噴 / H16.1.8
Na+ = 197 / Ca++ = 53.7 / Cl- = 170 / SO4– = 108
HCO3- = 10.1 / CO3– = 6.0 / H2SiO3 = 42.6
成分総計 = 500mg

群馬県吾妻郡中之条町大字大塚803
0279-75-3073
男女別内湯 ・ 男性露天風呂 ・ 混浴内湯
300円
300円(2時間まで、延長1 時間100円)

渋川ICから車で30分程度の所にある一軒宿です。田園風景がとても長閑な一角にあり、まるで民家のような佇まいのお宿があります。
浴室を拡張しているのか、宿の前でなにやら建設をしている最中でした。

お風呂は年季の入った混浴の内湯と、出来立てホヤホヤと言う感じの綺麗な湯小屋があります。
まずは男女別。それぞれに内湯があり、とても広々としています。大きな浴槽は10人以上手足を伸ばしてゆっくりと浸かれるほどのもので、無色透明のお湯が張られていました。
源泉温度が32.8度。実際のお湯は35度くらいありましたが、とても温く、少し肌寒く感じます。何だかプールに入っているような気分。
お湯の特徴は殆ど感じないもので、無味無臭、泡付き無し、肌触りに特徴無しで、少し物足りなく感じてしまうものでした。
大浴槽の隣には加熱浴槽があり、こちらは42度の適温になっています。
源泉浴槽に入った後に浸かると、何だかとても熱く感じます。時間をかけて交互に利用すると良いかも知れませんね。

男湯からは露天に出る事も出来ます。ただ、この露天、開放的といえば聞こえが良いですが、通りから何の目隠しもされておらず、丸見え状態。
田舎なので人通りが全くなく、別に気にかけるようなものでもありませんが・・・
広々とした湯船で、湯底には岩が敷かれており、なかなか良い造りですが、お湯は内湯のものよりさらに温く、30度を下回るものと思われます。
風邪を引いてしまいそうな低温湯で、ちょっとだけ浸かってすぐに出てしまいました。
真夏にプール代わりに利用すれば気持ちが良さそうです。

さて、これだけだとただの温いお湯で全くつまらないものなのですが、混浴内湯に入って度肝を抜かれました!
とても年季の入った浴室で、こちらにも源泉浴槽と加熱浴槽があります。
驚いたのが、湯量の物凄さ!
湯口は滝のようになっており、水はね防止のためか、ビニールがかけられています。
試しにビニールをめくってみたところ、もはや自然界に存在する滝のようなザバザバと凄い勢い!
まるで「川」のような状態です。
ザブザブと注がれたお湯は盛大にオーバーフローしており、洗い場が水浸しの状態。
なんと湯底にも排水口があり、そこからもお湯が捨てられている様子でした。

男女別浴槽と同じく、温泉らしい特徴は全く感じないものですが、この尋常ならぬお湯の量は感動的です。
泉質とか小さな事は置いておいて、これはキモチが良い!!!
今まで色々と温泉を巡ってきましたが、こんなに湯量が豊富な所は他にちょっと思い浮かびません。
流れるお湯に身を沈めて、なんだか魚になったような気分です。

特筆すべきは、湯量だけでなく、浴室内の鄙びた風情も素晴らしいのです。
まず壁面。長時間風呂に入るための工夫でしょうか、手書きの詰め将棋が張られておりました。
3手詰みが4枚、初心者向けって感じですが、上級者にも配慮してか9手詰みも1枚張られています。

更に洗い場を見てみると、カランのつもりでしょうか、壁面からお湯がザブザブ溢れてケロリン桶に注がれていました。
これもどうやら源泉で、お湯を止める蛇口なども見当たらず、掛け流されています。
もったいない気がしますが、滝湯口から注がれる湯量から比べるとオマケにもならない程度の少量なわけで、どれだけ湯量が豊富なのかと驚きの連続です。

あと、これも長風呂対策でしょうか、浴室の一角に扉があり、トイレに続いていました。

いやぁ、素晴らしい!
惜しむらくは、数泉の途中に立ち寄ったもので、あまりゆっくり出来なかった事です。
それでもここ1箇所で50分程度滞在してしまったのですが、出来る事ならば数時間お湯に浸かり続けたいものです。
関東にある「微温湯温泉」、とっても気に入りました。
色んな人に自慢したい一湯です。

2007-4/22

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