福島県

割烹 古澤屋(清兵衛温泉) ★4.5

アルカリ性単純温泉

福島県耶麻郡西会津町野沢字道下乙112-5
貸切内湯
0241-45-4000
無料 (礼儀として食事くらいはして行きましょう)
営業時間 社長の気分次第 (要電話確認)

清兵衛温泉は西会津の国道49号線沿いにある割烹料理屋さんです。
とは言え、お客さんの殆どがお蕎麦を食べる事から、蕎麦屋と紹介される事が多いですね。
温泉好きであれば、一度は聞いた事があると思う、清兵衛温泉に行ってまいりました。

この温泉、料理屋の社長が道楽で掘ったものらしく、なんと無料で利用する事が出来ます。
ただ、社長がいる時でないと入浴出来ず、また、この社長が結構気まぐれな方なので、必ず連絡を入れてから行くようにしましょう。
「電話くれねーと、俺も用意できねぇからさあ。」とは、社長談。

幾ら無料とは言え、タダというのも恐縮なので、お蕎麦を食べていたところ、「あぁ、電話で連絡くれた人達ぃ~?」と、随分と気さくな感じの社長がお見えになりました。

この社長、実に面白い方で、怒涛のごとく色々と話をしてくれます。
「郡司って奴のおかげでここも有名になった」「あいつがよー、色々と広めて呉れた御蔭で、最近じゃ雑誌の取材とか凄いんだよ!」と、殆ど一方的と言って良い程に話しまくる。
私の友人が「郡司さんは温泉メーリングリスト時代から知っていますよ。」と言うと、「あ、奴とか言って失礼だったな。本人には内緒ね。でも、感謝しているんだよ。」
と、言いつつ、「奴の連絡先知ってる?越の寒梅送ってやりてぇなあ!」と、相変わらず「奴」呼ばわりで、郡司さんの話で盛り上がる。^^;
でも、全然悪気は無いみたい。とても面白くて優しそうな社長さんです。
ちなみにココ、郡司さんの著書、一湯入魂温泉でも紹介されています。

このお湯を掘り当てるキッカケが「病身の母親を治すため」と聞いていたので、その事について触れると、「あぁ、ありゃ嘘っぱちだ!」「テキトウに話を作ったらNHKがそう報道しちゃってさー、今ではそういう事にしているんだよ!」と、どこまで本当なのかなー???

さて、食べ終わった後、いよいよ温泉に入らせて頂く。
お風呂はお店の離れにありました。主人に鍵を借りて中に入り、貸切で入る事が出来ます。
共同浴場っぽい造りですが、なかなか立派な建物で驚いてしまいました。

浴室には湯船がひとつ。それも、4人入ると足が伸ばせない程に結構小さなものです。
そんな小さな湯船に、湯口から怒涛の勢いでお湯がドバドバ掛け流されています。
見た瞬間、入ってもいないのに感動してしまいました。
結構温めなお湯で、恐らく40度あるか無いかです。ご主人曰く、中越地震以来、お湯の温度が少し下がったそうな。
ツルツルするお湯で、かなりの泡付きがあります。細かい気泡が多く舞っており、湯口付近ではお湯が白く濁って見えるほどです。
臭いはほんの僅かに硫黄臭がするもので、飲んでみると甘くて美味しいです。
焼酎なんかで割ったら良さそうですね。

浴室内からは阿賀川を望むことも出来、風情もなかなかです。
うーん、こんな素晴らしいお湯、他でも滅多に見られません。
お湯から出る時、名残惜しくてとても辛かったです。

湯上りは、コーヒーまでサービスしてくれました。
半分社長の趣味でやっているような温泉らしく、「また来てくれよなぁ~」との事。

いや~、このお湯も素晴らしかったですが、それ以上に社長も素晴らしい!
素晴らしいお湯+面白い社長で、矢鱈とインパクトがあった一湯になりました。

2005-10/22

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