ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉
(町営5号源泉) 67.3度 / ph7.6 / H15.10.31
Na+ = 466 / Mg++ = 0.4 / Ca++ = 173.4 / K+ = 24.4
Cl- = 537.1 / SO4– = 581.2 / HCO3- = 60.4 / Br- = 1.0
H2SiO3 = 95.4 / HBO3 = 47.1 / H2S = 0.2
溶存物質総量 = 1950mg
山形県最上郡最上町大字大堀988
0233-42-2011
男女別内湯
500円
9:30 – 15:00
前々から行ってみたいと思っていた、瀬見温泉の旅館、喜至楼です。
共同浴場の目の前にデーンとそびえる立派な建物で、噂で聞いていた通り、歴史を感じる風格ある佇まいで、すぐに見つけることが出来ました。
ちなみに、直前に見てきた銀山温泉にある「能登屋」も歴史を感じる佇まいですが、能登屋はバッチリと手入れがされており、ある意味現代的で古臭さはあまり感じません。
何だか映画のセット的と言うか・・・
対する喜至楼は、かなり老朽化しており、あまり手が掛かっているように見えないのですが、それが自然な古さを演出していて実に良い味をだしています。
変な喩え方をすると、能登屋は修復して表装された値打ちのある掛け軸、喜至楼は一切手が加えられていない当時のままの掛け軸って感じです。
綺麗に保存された「古さ」も良いですが、手垢がついた本当に古い造りも一興です。
内部はと言うと、これまたとっても古臭く、薄暗いです。
玄関先には「日帰り入浴15時まで」と書かれていました。私が訪れた時間は16時少し前。
残念、遅かったかと、入り口で作業しているご主人に聞いてみたところ、「構わんよ~」と言う感じで、全く意に介していない様子で利用させて頂く事が出来ました。感謝感謝です!
お風呂は館内奥に入った所にあります。
男女別小浴場、大浴場、岩風呂なんかがあり、一度に大勢利用出来そうですが、私が訪れた時は利用者が他におらず、シンと静まり返っていました。
浴室へのアプローチも建物外観同様とても古く、くすんで見えますが、昔からそのままの姿で残っています。
この場所だけ時間が止まっているかのようで、なんと言うか、はじめて来た筈なのに妙に落ち着くのです。
賑わいでいた一昔前の光景がまるで自分自身見てきたかのように想像でき、とても不思議な感覚に襲われました。
さて、お風呂・・・の前に脱衣所。年季を感じる木造の脱衣棚があるのですが、脱衣棚の上に面白いオブジェクトを発見。金太郎やら熊やら花咲かじいさんやら・・・
何だかほっと和みます。
で、いよいよ肝心のお風呂。この時は大浴場が女性専用時間になっていましたので、小浴場のみ利用しました。
タイル張りの小さな浴室で、中央に湯船がポツンとひとつあります。
まるで共同浴場のようなつくりで、洗い場にはカランなどがありません。
お湯は無色透明。温泉成分なのか汚れなのかは分かりませんが、湯底に少しザラザラするものが沈殿していました。
お湯の特徴としては少し大人しいもので、僅かに石膏臭と芒硝臭がするものです。
芒硝系のビリビリする肌触りが心地よく、お湯からあがるとサッと汗が引いてベタ付きなどは一切残りません。
浴後感は非常に良く、毎日でも利用したいタイプのお湯です。
妙に落ち着けるもので、ボーっとしながらゆっくりと時間を過ごすことが出来ました。
「歴史を感じる」を通り越し、「歴史の一部になれる」ような、不思議な魅力がある古びた旅館です。
勿論宿泊することも可能で、素泊まりで泊まる事も出来るそうな・・・
是非ともココでゆっくり寝泊りしてみたいものです。
とても気に入った一湯です。
2007年1月1日-初訪問時のレポート
2009年1月1日-再訪&宿泊
前々から泊まりで利用したいと思っていた喜至楼に遂に宿泊出来ました!
前回は入る事が出来なかったローマ風呂にも入る事が出来て、大感激です。
それ以外にも、フランス風呂や、貸切風呂など、色んなお風呂をじっくり堪能しました。
基本的に、瀬見温泉の共有源泉ですので、お湯の感触などは以前来た時と何も変わっていないのですが、館内で湯巡りが出来るのは楽しいですね。
通されたお部屋も、とてもクラシックで、重厚館あるレトロな物です。実に素晴らしい!
やっぱ、ココは宿泊して大正解です。お湯良し、館内の風情良し、そのうえお値段良しで、大満足の一泊となりました。また来ようっと~!
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