含硫黄-ナトリウム炭酸水素塩 泉・硫酸塩泉
(元蛇の湯3号) 98.5度 / ph8.8 / S59.12.5
Na+ = 269.8 / K+ = 13.8 / Nh4+ = 0.8 / Mg++ = 0.8
Ca++ = 3.1 / Cl- = 11.1 / F- = 1.4 / HS- = 16.8
S2O3– = 0.7 / SO4– = 142.6 / HCO3- = 313.6
CO3– = 73.3 / H2SiO3 = 270.1 / HBO2 = 44.7
H2S = 0.3 / 溶存物質総量 = 1163.3mg
宮城県大崎市鳴子温泉字星沼22
0229-87-2231
男女別内湯 ・ 混浴露天
800円 (15時以降は500円)
10:00 – 20:00
2008年のゴールデンウィーク!生憎、今年は休みが取り辛く、カレンダー通りに飛び石で4連休にしかなりませんでした。
毎年GWには湯めぐり仲間と一緒に青森辺りをウロウロしているのですが、連休の短さと、その他諸事情もあって、今年は集合する事はありません。
さて、どうしようかと悩み、そうだ行こうと思ったのが、宿題を数多く残す鳴子温泉です。
どこか泊まれる所は無いかと、宿を格安で予約出来るサイト「トクー」で調べてみたところ、出てきたのがここ、元蛇の湯でした。
自炊で2連泊すると、1人あたり1泊3000円ちょっとです。
GWだと言うのに、なんでこんなに安いのでしょう。とりあえず5月3日と4日の連泊で予約を入れました。
で、お宿に到着。受付に着いて、「予約していたモノです」と言うと、「自炊のお客さんは自炊棟までどうぞ。このまま奥ですよ~」との事。
言われたままに車を通し、駐車場に停めると、自炊部の管理人のオジサンが玄関先まで迎えに来て呉れました。
とても感じが良い方で、お部屋まで案内して下さいました。
館内は、これが自炊宿って奴ですかね?アパートの廊下を歩いているような気分です。ごみ箱でしょうか、廊下にバケツが並んでいました。
私の部屋の前にもバケツがあったのですが、結局何に使って良いのか分からず、手をつけませんでしたが、やっぱりごみ箱だったのかな?
で、そのお部屋。なんだか、すげー!お部屋は6畳一間。冷蔵庫、キッチン、ちゃぶ台、テレビなどが一通り揃っており、実際以上に狭く感じる部屋は、もの凄い生活臭が漂う造りです。
自炊部と言う時点である程度分かっていた事ですので、ある意味期待通りでしたが、これは妙に落ち着けます。
とりあえず、買い込んできた飲み物や食材をせっせと冷蔵庫に詰めてみる。たったの2日間だけですが、即席の「自宅」が完成です。
こんなお宿もなかなか無いので、年間通してあちこち泊まり歩いている私にとっては、ある意味において、非日常です。
ただ、普通に旅行を楽しみにして来る人からすると、日常的過ぎるかも知れませんね。
何はともあれ、まずは食事。キッチンにも一通りの調理器具や食器類が置かれています。
とりあえず、東多賀の湯の隣にある、いつもお世話になっているウジエスーパーで買ってきた即席ビーフンで野菜炒めを作ってみる事にしました。
フライパンはある物の、何だか使い古されていて小汚く感じたので、ステンレス鍋で代用。
即席ビーフンのレシピを見てみる。ナニナニ、油大匙1杯・・・あ、アブラ無いや。仕方が無いので野菜を鍋で直火で炒めてみる。でもこれ、炒めると言うより、鉄板焼きをしているような気分です。
んと、お次は、塩少々・・・って、塩も無いや。蕎麦を食べる為に用意していた蕎麦つゆを入れてみる。
それから、ビーフンと袋の具材を入れ、コップ一杯の水を足して、水気が無くなったら出来上がりだそうです。とりあえず水を入れてグツグツ煮込んでみました。
アブラが足りないせいか、何だかベチャベチャして来ました。これ以上煮込むと、鍋底にビーフンが引っ付きそうです。
この台所、スポンジはあるものの、食器用洗剤が無いのです。なので、下手に汚すと、洗うのが大変なのです。
結局、水気が完全に切れる前に食ってしまう事にしました。洗い物がメンドーなので、鍋から直接突頂くことに・・・
で、お味。ん~・・・、まぁ、食える。ただし、間違っても美味しくはありません。
他にも出来合いの惣菜類があったのでそれらを食べて、とりあえずおなか一杯。
何だか侘しいです。でもちょっと楽しい。
こんな経験出来るのも自炊ならではかな?
で、肝心のお風呂。実は宿泊初日はぐったり疲れていたので、そのまま就寝。
入ったのは翌日の朝。まずは源泉100%だと言う混浴露天風呂を利用しました。
この露天、加水無しに拘っております。でも、源泉が極めて高温なので、お湯を張って暫くの間は冷めるまで入れません。
そんな訳で、入浴時間が極めて変則的な、朝の4時から夕方の4時までの12時間限りと言うもの。夜寝る前に入る事が出来ません。
しかも、混浴なので、女性にはとっても入り辛い。なんと言う事でしょう・・・!
お湯は透明で、光の加減で良く見えないですが、僅かに黄味がかっています。
ほんのり硫黄臭と、生臭い系の臭いがします。肌触りはヌルヌルして気持ちが良く、あぁ、中山平のうなぎ湯だと、幸せな気分になれます。
肌がお湯に溶けていくような感触で、ウットリしてしまいます。
ただ、うなぎ湯のレベルは、同じく中山平にある丸進別館の方が圧倒的に上です。
もっとも、ここのお湯は丸進の物とは少々違う印象で、うなぎ湯度合いだけを比較して優劣は付けられませんが・・・
露天とは言え、屋根がついているので、開放感はそれほどありません。ただ、目の前を流れる川を見下ろしながら入ることが出来るので、爽快です。
入浴時間が変則的で、女性が入り辛いのは改善して欲しい所ですが、なかなか悪くないと思いました。
続いて、内湯。朝の7時から10時までが清掃時間です。こっちは、2泊目の夜に入りました。
湯治のお客さんは年配者が多いせいか、夜の12時に行ったら、誰一人いません。女湯側は真っ暗。
一人ぼっちで、かえって落ち着けるのですが、何だか、薄気味悪さすら漂います。幸いにして誰も来ませんでしたが、無口なお爺さんとかと一緒だったりすると、嫌過ぎるような雰囲気が漂っています。
お湯は露天と同じ源泉が使用されていますが、こちらは温度調整の為の加水がされています。
入った時間が、多くの人が利用した後と言うせいもあるかと思いますが、露天に比べると別物位に調子が悪いです。
ヌルヌル感はごく僅か。硫黄臭が少し控え気味で、その代わりに臭素臭のような生臭さだけが前面に出て来ています。
お湯は僅かに濁っていて、湯船に沈めた足先がぼんやり霞んで見える程度。
ただ、湯口は自分でバルブをひねって調整出来るのは面白いです。この時間、誰もいないので、私好みの熱湯に調整出来ます。
寝る前だからしっかり体を温めなければと、ちょっと熱めにして、じっくり汗を掻いてから出ることが出来ました。
ちなみに、元蛇の湯は、自炊棟と旅館部があり、旅館部には旅館部のお風呂があるものの、自炊部の人は利用出来ないとの事です。
ちょっと残念かな・・・?でも、この自炊部、なかなか面白く、そのうえ安いので、また利用しても良いかなと思っています。
鳴子エリアで格安に泊まりたい人や、手軽に湯治経験をしてみたい人などに、オススメです。
ただ、間違っても「温泉旅行♪」って気分の方は迷い込んではいけないと思った一湯でした。
2008-5/3
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