岩手県鶯宿温泉

川久旅館 (鶯宿温泉) ★3.5

アルカリ性単純温泉
(杉の根の湯) 57.9度 / ph8.7 / 788L / 動力
Na+ = 152.5 / K+ = 5.9 / Ca++ = 30.3
Cl- = 49.3 / SO4– = 303.1 / HCO3- = 26.9
HS- = 0.3 / H2SiO3 = 70.2
成分総計 = 644.6mg

岩手県岩手郡雫石町鴬宿第7地割30
019-695-2134
男女別内湯
300円

鶯宿温泉街の少し外れ、ちょっと目立たない所にある鄙びたお宿です。
暗い玄関先で「ごめんくださーい」と呼ぶと、「はぁい」と声が聞こえました。
それから待つことおよそ30秒。ようやくお婆ちゃん登場。日帰りをお願いすると、快くOKとの事です。
お話好きなおばあちゃんで、お風呂を案内してくれるかたわら、「どこから来なすった?」「今日は暑いね」と、色々と話しかけて来てくれます。
何だか、親戚のうちに来たような、どこか癒される居心地のよさがありました。
お風呂は男女別。ただ、他に利用者がおらず、「貸切で使って良いよ」と言われましたので、とりあえず女湯の方を使わせて頂きました。
(男湯はお湯が半分程度しか張られていなかった)

お風呂は内湯のみで、タイル張りの浴槽が一つあるだけです。
かなり鄙びており、私は大好きです。この風情が理解出来ない人にはオススメ出来ませんけども・・・
窓を開け放して(と言うか最初から開いていた)入ると、外の心地良い空気が入ってきて、内湯にいながらして露天にいるような爽快な気分で入浴する事が出来ます。
お湯は無色透明で、白い湯花が所々舞っていました。
ほんのり硫黄臭が漂う、とても柔らかくて肌触りの良いお湯で、気持ちが良いです。
浴槽には湯花がへばりつき、妙にぬるぬるツルツルします。こすってみたところ、湯垢のような湯花が大量に出てきました。

汚いと勘違いする人もいそうですが、ココはつまりこう言うお湯みたいですね。群馬の片品温泉のお湯に非常に良く似ている印象です。
温めだったのですが、湯口の蛇口を捻ると熱い源泉がどばどばと出てきました。
あんまり出しすぎてはいけないのではと思い、すぐに元通りの湯量に戻しましたが、熱めにして入ると一段と気持ちよくなりそうですね。

湯上り、お婆ちゃんと二言三言会話をしました。
とってもスローな感じ。物凄く癒されます。
帰り際、お婆ちゃんに「気をつけてお帰り下さい」と言われました。
何気ない一言ですが、凄い心が安らぎます。
こう言う所で、一日何もせずにボーっとしてみたいですね。
「上手に無駄な時間を過ごしたい」人にオススメ出来る旅館だと思いつつ、その場を後にしました。
自宅の近くにあれば、何もしたくない週末にふらりと行ってみたくなるのですが・・・

2006-8/19

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