最終入湯日 : 2008-7/20
硫黄泉含ホウ酸食塩
(川北温泉) 60度
北海道標津郡標津町字川北
男女別露天
寸志
24時間
山の中にある野湯と聞いていた川北温泉。前回の湯めぐりでこの近くまで来ましたが、時間が無くて立ち寄ること無く通過した事があります。
今回は是非と言う事で行ってみる事にしました。
地図に従い、ダート道を走る事およそ5キロ。たどり着いた先はキャンピングカーやテントなんかも来ている、イメージしていた野湯とはだいぶ違う、駐車場完備の共同浴場のような施設です。
男女別で、しっかり屋根の付いた脱衣所があり、その先が露天風呂と言う造りになっていました。
イメージとは異なりましたが、使い勝手が良いのは助かります。
さて、そのお湯。4~5人程度のコンパクト な岩風呂湯船に、薄く青みがかった白濁のお湯が張られています。
野湯というイメージからは程遠い立派な造りで、少し意外に感じましたが、ここの常連と思われる先客のおじさん曰く、ここは元々旅館だったそうで、その旅館がずいぶんと昔に廃業し、その時のお湯と湯船をそのまま維持管理して今の姿になったとの事です。
なるほど、野湯と言うからワイルドなものを想像していましたが、全然違ったようです。私のリサーチ不足が露呈してしまいますね。(´・ω・`)
さて、そのお湯。ちょっと熱めで、45度く らいあります。無骨なパイプ湯口からは素手で触るには熱い源泉がドボドボと注がれており、源泉だけでは熱い為か、同時に沢水で加水もされています。
においは強い硫黄臭がします。しかし、それだけでなく、潮臭だか臭素臭のような物も混じっており、単に硫黄臭とだけ片付けたく無い、独特な匂いがあります。
お湯を口に含むと、強い塩分と、硫黄味、それに金気味でしょうか、複雑な味が混じります。
なんとも特徴的でとても濃いお湯です。
うーん、このお湯、どこかで入った事が・・・
なんとなく、青森は湯ノ沢のなりやに近い気が・・・ いやいや、なりやじゃない。秋元?そこまで癖は無い。じゃあ、湯ノ沢から近く、県境を跨いで、秋田の日景? だいぶ近い気がするけどまだ違う。
一瞬喜連川早乙女が頭に浮かびましたが、まてまて、だいぶ離れた。
これと同じようなお湯、どこかで入っていると、頭の中に色んな温泉地が浮かんでは消えます。で、たどり着いたのが、富山の金太郎温泉です。お湯の印象はだいぶ近い物があると思います。
最初入った時に感じた懐かしさは多分そのせいだったかも知れません。
単純比較した場合、金太郎温泉よりもこっちの方が断然良い気がしますけどね。全国でもあまり数の多くない、食塩硫黄泉。とても力強いお湯で、私は大変に気に入りました。
せっかくのこれだけのお湯、もう一度旅館を建てたら多分流行るような気もしますけどね。
ちなみに、先客の常連のオジサン、とても感じが良い方で、この川北温泉の事や、周辺にある温泉の事など、色々と教えて下さいました。
恐らくこのお湯の維持管理管理などもされているのだと思います。
こう言う素敵な方に管理されているうちは、この川北温泉も安泰で、お湯もきっと幸せだろうと思います。
近くを訪れる機会があれば、是非とも再訪したいと思った一湯です。
コメント