ナトリウム-塩化物温泉
(赤澤温泉) 55.3度 / ph6.8 / 361L / 動力 / H9.5.21
Na+ = 1772 / K+ = 60.7 / MH4+ = 2 / Ca++ = 107.5
Mg++ = 35.8 / Fe++ = 0.6 / Fe+++ = 0.8 / Mn++ = 2
Zn++ = 0.7 / Cl- = 2062 / HCO3- = 1328 / SO4– = 352.1
H2SiO3 = 106.6 / HBO2 = 26.4 / CO2 = 353.3
成分総計 = 6210mg
北海道斜里郡斜里町ウトロ香川
0152-24-3352
男女別内湯 ・ 露天風呂
700円
夏季 : 6:00 – 9:00 / 12:00 – 22:00
冬季 : 12:00 – 21:00
この日の宿泊先、ウトロ温泉の「酋長の宿」にチェックイン。
荷物などを部屋に運び、これで今日の湯めぐりも終わりかな。今日も一日ご苦労さん。なんて、少し安堵のため息をついていたのも束の間。
壁面に張られた1枚のポスターを熱心に見て友人が、「鮭さん、ここ気にならない?」と聞いてきました。
ポスターを見ると、「しれとこ自然村 村の湯」とか書いてあります。
見た感じ、どう見てもセンター系で、真っ先にどうでも良いと切り捨てたくなるような感じの所です。
私は「いや、あまり興味無いなぁ」と言ったのですが、その友人、あろうことか、「行こうよ!」と言うではありませんか。
私としては、もうこの日は晩御飯食べて、部屋でゆっくり飲む事を考えていたので、全く気乗りしません。当然お断りする訳ですが、何故か友人は熱心に誘ってきます。
まぁ、知床なんて、滅多に来れないしなぁ。それに、断り続けるのも悪い気がしてきて、結局お付き合いする事になりました。
そんなこんなで、ひとまず夕食を食べたあと、寛ぐ暇も無く車に乗り込み、その「村の湯」とやらに出発です。運転は友人が担当。やる気が無い私は夕食でビールを1杯飲んでしまっていたのです。
ポスターの案内通りに車を走らせるが、思ったより遠いです。てっきり酋長の家から歩いて行けるような所だと思っていました。
暫く走っていると、看板があり、その指示通りに走っていると、気づいたらダート道です。本当にこの道で合っているのでしょうか。センター系の癖に全然整備されていないなぁと言う印象。
やっと辿り着いた施設は、センター系とは程遠い、山小屋のような素朴な建物がありました。
内部もまるで山小屋と言う感じです。ちゃんと清潔に管理されており、使い勝手は非常に良い印象がありますが、当初ポスターを見て想像した感じとはまるで違います。
入浴料は700円です。しかし、私たちは酋長の家で宿泊者用の割引券を購入して来たので、500円で入る事が出来ました。
お風呂は男女別で、それぞれに内湯と露天風呂があります。
まずは内湯。少し薄暗い照明の中に、大きな湯船がひとつ。浴槽は2つに分けられており、向かって左側が湯口のある適温浴槽、右側は左側の湯船からオーバーフローをもらう形となる温湯浴槽になっていました。洗い場もしっかりあります。
お湯は、光の加減で見づらいですが、うっす ら土色に濁って見えます。透明度は50cm程度でしょうか、湯船に沈めた体がぼんやりと霞み、足先に至っては完全に見ることが出来ません。
私が入ったのは、もちろん左側。ちょっと熱く、44度程度はありそうです。土類臭と金気臭、それに潮臭のような物も混じる、なかなか複雑で濃いお湯です。
ずっしりと重く、気持ちが良い汗をかきます。
肌触りはトロリとしており、濃い割には優しく感じます。薄暗いのでしっかり確認出来ませんが、じっとお湯に浸かっていると、僅かな気泡が付くようです。
腕をさすった時にツルリとして、お湯の表面が細かい泡で爆ぜているのが分かります。
湯口からは素手で触るには熱いお湯が注がれています。温度が熱いので、長めの樋を通してお湯を注ぐ方式になっており、まるで前日立ち寄った白金温泉の「ほしの灯屋」のようです。
湯口に鼻先を近づけると、金気臭や土類臭の他に、ガス臭を感じます。これは炭酸ガスかな?
嬉しい事に、ちゃんと掛け流されており、塩素消毒の匂いもありません。当初イメージしていたセンター系の面影は一切無く、すばらしいお湯です。駄目だったらすぐに帰るつもりで来たので、良い意味で期待を完全に裏切られました。
続いて露天風呂。こちらは岩で組まれた湯船 に、内湯と同じお湯が掛け流しで使用されています。お湯の温度は少し温めの適温。本来であれば、海を一望出来る見晴らしが良いロケーションだそうですが、夜中だった事と、小雨が降る中でしたので、まったく何も見えず、目の前は真っ暗です。
温めですが、ここのお湯も悪くありません。温めの露天で体力の消耗を押さえつつ、まったりと寛ぐ事が出来ました。
ココには全く来る積りが無かった私ですが、立ち寄れて非常に良かった、素晴らしいお湯です。
熱心に誘ってくれた友人に感謝しなければなりませんね!
ポスターだと魅力を感じませんでしたが、センター系だなんてとんでもない!
しかも、受付のお姉さんも非常に感じの良い方で、ホテル地の涯そばにある野湯の情報を色々と教えて下さいました。
お湯、ロケーション、そして親切なお姉さん、どれをとっても大満足な一湯でした。
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