岩手県

畑ノ沢鉱泉 たまご湯 (畑ノ沢鉱泉) ★3.5

冷鉱泉 (泉質不明)

岩手県一関市千厩町小梨字小林334-1
0191-53-2618
男女別内湯
10:00 ~ 19:00
大人500円、子供(小中学生)100円

気仙沼出身の同僚と一緒に気仙沼を訪れました。
その際、同僚の旧友達にも顔出ししたのですが、その中のひとりと温泉の話題になり、「この近くで良い温泉って無い?」って聞いたらお勧めされたのがここ、たまご湯です。
気仙沼の市街地からだと車で30分弱で、県を跨いで岩手県の一関市にあります。

「え? 折角気仙沼に来たのに、わざわざ岩手に行くの?」
って気がしないでもありませんが、地図で見ると分かるように、気仙沼市って宮城県でも端っこで、ほぼ岩手みたいな場所にあります。
しかも、気仙沼市には温泉が2箇所しかありません。ひとつは気仙沼プラザホテルで昨晩の宿泊先、もう一箇所も前日のうちに立ち寄りで入ってしまっており、気仙沼市にある温泉はコンプリート(といっても2箇所)してしまっていたのです。

そんなわけで目指すことになったたまご湯、国道284号線(気仙沼街道)を走り、県境を跨いだ岩手県の一関市にあります。
途中から国道を外れて田舎道を走るのですが、これがまた実に長閑です。
「本当にこんな所に温泉があるの?」と不安になりかけた頃、ポツンとちいさな小屋に辿り着きました。
同僚の友人からは「お湯が良い」としか聞いていませんでしたので、どんな施設かは知りませんでしたが、実に素朴な建物です。
なんと言うか、農家の作業小屋って感じで、温泉の雰囲気はありません。

一応看板もありますので、辛うじてここが温泉だと分かります。

コロナ禍だったので、受付で氏名、住所、連絡先を記入しました。
まぁ、こんな時期ですので、東京なんかから来た私が悪いです。これは仕方がない事なのですが、すこし居心地の悪さがあります。
岩手県は特にコロナ初期で感染者0人を貫いてきただけに、ここのようなローカルな温泉だと視線が少し痛いんですよね・・・

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さて、そんなのは置いておいて、肝心のお風呂。
男女別で内湯のみです。
脱衣所はけっこう手狭で、同時に利用するならばMAXで3人といったところです。

浴室もとてもこぢんまりとしています。
シンプルな洗い場とちいさな湯舟。
湯舟に2人、洗い場に3人、最大利用人数は5人ってところでしょうか。
もし仮に5人同時に利用したらお互いが身動きとり難くて仕方がないと思いますが・・・

お湯は無色透明、無味無臭。
冷鉱泉なので加温されており、循環も併用です。
幸いにして塩素臭はありません。

少し熱めの適温で、肌触りは不思議とツルツル 、トロリとする柔らかいものです。
これが源泉そのものの特徴なのか、循環されて揉まれた結果によるものかは不明。
仮に揉まれて空気に触れた結果(劣化の好意的表現)だとしても、結構気持ちが良いお湯です。
湯口からは循環後と思われるお湯がザブザブと注がれていますが、その脇に細々と冷たい水が注がれています。恐らくこれが冷鉱泉の源泉でしょうね。
コップがあったので口に含んでみたところ、心なしか甘味を感じる美味しいお水でした。

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あまり長居はせずにサッと浴びて出て、さて帰ろうとすると、受付の方に「あら?もうお帰りですか?」「休憩所ありますから、ゆっくりして、何度でも入ってください」と薦められました。
地元の方達は休憩所で寛ぎながらお風呂に出たり入ったりするみたいですね。
次の予定もありましたし、コロナで心配掛けたくなかったのでお礼を言って出てきましたけど、これが平常時であれば地元の方から色んなお話が聞けたのかも知れませんね。
入った時に感じていた居心地の悪さですが、私の思い過ごしだったのかも知れません。

なかなか遠い所で来る機会が限られますが、落ち着いたらもう一度来てゆっくりしてみたいと思いました。
山間に沸く素朴ないで湯です。
地元の方々に愛される憩いの場として、いつまでも残っていて欲しいと思った一湯でした。

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2021年 5月27日 ー 初訪問・日帰り入浴

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