山口県

利重旅館 (長門湯本温泉) ★4.0

アルカリ性単純温泉
(源泉名:湯本温泉混合泉)

山口県長門市深川湯本湯本2317
0837-25-3324
貸切内湯
日帰り入浴のみは多分不可

唐突ですが、私にとって山陰・中国地方は九州や北海道よりも遠いです。
北海道は謂わずと知れた魅力満載の旅行先ですし、温泉天国で一緒に湯めぐりしてくれる仲間もいます。東京からも飛行機を使えばあっという間です。
九州は紅鮭(嫁)実家が鹿児島なので、年に一度は帰省します。帰省のついでに九州の温泉めぐりが出来るので、それほど遠いと言う印象はありません。
じゃあ山陰・中国は?と言うと、縁もゆかりも無く、なかなか行く機会が無いんですよね。

そんな訳で、とりわけ中国地方の温泉事情には疎い私。
そんな私でも、一度は行きたいと思っていた温泉がここ、長門湯本温泉です。
旅行雑誌だったかネットだったかは忘れましたが、共同浴場「恩湯」の写真を見て、その風情が目に焼き付いて離れず、いつかは行きたい!と憧れていたんですよね。
今回、車で鹿児島に帰省したのですが、その帰り道、鹿児島 → 東京の中継地点として長門湯本温泉に一泊する事にしました。

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で、投宿先はこちら、利重旅館さんです。

長門湯本温泉と言えば、私達が訪れるひと月ほど前にに日露首脳会談で訪れたプーチン大統領をお迎えした「大谷山荘」が一躍有名になりました。
そんな温泉街には、お値段高めの立派な宿もありますが、小さなお宿も数軒あります。
利重旅館はその中でもひと際小さく、鄙びたお宿です。

どうですこの外観、渋いでしょう!?


数年前までは向かいにも建物が建っていたそうで、路地裏の宿って感じだったのでしょうが、路地向かいが更地になってしまった為に見晴らし抜群です。
崖上に建っていて、地盤とか大丈夫だろうか? と、ついつい要らぬ心配をしたくなりますね。

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こぢんまりとしたお宿ですので、お風呂も小さいです。
内湯があり、男女の別はなく貸切で利用。
これとは別に小さな家族風呂があるようですが、この日は利用不可でした。

長門湯本温泉の源泉温度は低めなので、そのままだと温く、少しだけ加温されています。
浴槽内の温度は42度適温。
お湯は無色透明で、ほんのりと甘い硫黄臭が香ります。
肌触りツルツルしてとても気持ちが良いお湯です。

使用源泉は湯本温泉混合泉とのこと。
詳細な成分表が無いので憶測になりますが、先に入った恩湯や礼湯と同じように、硫黄だけで他にあまり混じり気の無いシンプルな硫黄泉です。
循環とかしたらあっという間に硫黄臭が飛んでしまい、つまらない塩素泉になってしまう泉質ですが、源泉の特徴をしっかりと感じる事が出来るのは湯使いの良さでしょうね。

貸切風呂なのであまり長い時間独泉する事が出来なかったので、少し周りを気にしながらの入浴でしたが、夜と朝、気持ちの良いお湯をしっかりと堪能させて頂きました!

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こちらは食事もかなり美味しいです!
1泊2食付きで入湯税なんか諸々込みで8000円弱なので、食事はあまり期待していませんでしたが、まったく手抜きの無い内容でビックリしました!

なんと、小ぶりながらもアワビがつき、ふぐ刺しまであります!!!

山口と言えば下関、下関と言ったらふぐを連想するわけですが、まさかこの予算でふぐ刺しを食べる事が出来るとは思いませんでした!

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勿論朝食も手抜き無しです。

夕食のふぐ刺しみたいな目玉商品はありませんが、品数も多くてどれも美味しかったです。
朝からこれだけ贅沢に食べる事が出来たら胃袋も大満足です。

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古い宿ですので廊下とかミシミシしますし、館内の階段とか急なので慎重に降りないと足を踏み外して怪我をしそうです。綺麗なお宿だけにしか泊まった事の無い方には居心地の悪さもあると思います。
でも、建物の古さも含めて旅情だと感じる事の出来る私にとっては、温泉、食事、建物、どれをとっても素晴らしいの最高のお宿です。
なかなか来ることの出来ない長門湯本温泉、事前情報があまり無いまま宿泊した利重旅館ですが、大満足でした!

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余談ですが、長門湯本温泉を離れたあと向かったのは、元乃隅稲成神社さんです。
鳥居が沢山並んでいると言えば、京都にある伏見稲荷大社が有名ですが、ここ元乃隅稲成神社も鳥居が沢山並んでいるそうなのです。

辿り着いてみてビックリ、なるほど、確かに沢山鳥居が並んでいますね!!!
しかも日本海をバックに、鳥居の赤と海の青がコントラスト良くて、とても美しい光景です!

鳥居の美しさもさることながら、ここのもうひとつの売りは、日本一入れづらい賽銭箱なのだそうです。
なんと、鳥居の上に賽銭箱がありました!

これ、意外と簡単そうに見えますけど、なかなか入らないんですよね!
遊び心があってとても楽しかったです!

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2017年 1月2日 ー 初訪問・宿泊

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