石川県

山中温泉総湯 菊の湯 (山中温泉) ★3.5

カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉
(源泉名:山中温泉”3号・7号・8号・10号・11号”混合泉)
49.8度 / pH8.5 / H26.10.22
Na+ = 128 / K+ = 1.9 / Ca+ = 205.4 / Mg+ = 0.2
Sr+ = 1.8
F- = 2.0 / Cl- = 39.3 / HCO3- = 23.7 / SO4- = 674.4
Br- = 0.1 / CO3- = 2.9
H2SiO3 = 35.3 / HBO2 = 1.3 / CO2 = 0.6
成分総計 = 1117mg

男湯:石川県加賀市山中温泉湯の出町レ1
女湯:石川県加賀市山中温泉薬師町ム1
0761-78-4026
男女別内湯
大人460円、12歳未満130円、6歳未満50円、3歳未満無料
6:45 ~ 22:30

山代、山中、粟津、片山津の4湯からなる加賀温泉郷のひとつ、山中温泉にある総湯です。
総湯と言うのは北陸地方で使われる大湯的な共同浴場の呼称で、今回の旅では加賀温泉郷の総湯全部入る事をひとつの目標にしていました。

加賀温泉郷に来て最初に入った総湯は片山津の総湯。これはまるで近代美術館のような、今まで私が入った共同浴場の中でもひと際「変」な所。
次に入ったのは山代温泉の古総湯。明治時代の総湯を再現して作られた風情が見事な湯屋。
3箇所目が同じく山代温泉の総湯。古総湯の目の前にある目立たない共同浴場でしたが、地元の方が沢山利用されている特徴的なお風呂でした。

さて、4ヵ所目となるここ山中温泉の総湯。
果たしてどんなお風呂なのだろうかと思いながら、外観を見る限り、なかなか風情ある建物ではありますが、この程度ならば他にもあるんだよなぁ~・・・
ま、加賀温泉郷の総湯が全部「変」(良い意味で)だったり特徴的とは限らない訳ですよね。
早速入ろうと思って、ふと気付く。

アレ? ここの入り口は男湯らしいけど、女湯の一口はどこ・・・!?

きっと建物の反対側だろうとぐるりと回りますが、それらしき入口はありません。
おかしいなぁと思いながら、もう少し周囲を見回してみると、「菊の湯 女湯」と暖簾が下がる建物がありました。

なんと、この総湯、男湯と女湯で建物が別に分かれていて、通りを隔て離れているのです。
どうしてこうなったのでしょう?
元々は混浴だったものを、昨今の事情を鑑みて別浴にする事となり、新たに建物を建てたとかかな?

後になってから知りましたが、男湯と女湯で建物が違いますので、住所も異なります。
男湯は湯の出町、女湯は薬師町なのだとか。
加賀温泉郷の総湯はどれも個性が際立っていますが、そういう変化球で来るとは思いませんでした。

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今更言わなくても良い事だとは思いますが、私は男湯に入浴。
成分表と一緒に達筆で書かれた浴槽情報があります。
なになに、加水無し、季節による加温あり、かけ流し・・・ だけど、併用して循環? 塩素有り・・・?

うーん、山代の総湯の記事でも書きましたが、塩素循環している時点で掛け流しでは無いよなぁ~・・・

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と、まぁ、取るに足らない温泉マニアの戯言をよそに、浴室内は多くの方で賑わっていました。
ざっと見た限りでは地元の方々のようです。
中には大きな声でお話をされている方もいて、実際の人数以上に賑わっている印象。
地域の人達に愛され、社交場のようになっているお風呂、共同浴場かくあるべしと言う姿ですね。

広々とした湯舟に張られたお湯は無色透明、キリっと熱めで長湯には向かないタイプ。
広いだけでなく、湯底もかなり深くて、100cm近くあるのではないでしょうか。湯舟の縁が段差になっているのでそこに腰かける事が出来ますが、肩まで浸かろうとしたら体勢に悩む造りをしています。
泉質的には私が大好きな芒硝系のお湯で、浴感も少しビリっと来る感じが心地良いです。

ただ、少し残念なのは、僅かに香る塩素臭。
直前に入った山代温泉の総湯と比較すると、そこまで気になるものではありませんが、折角の温泉もこの臭い一つでかなり残念になってしまうんですよね。

でもまぁ、泉質が良いのか、入浴後は肌がベタつく事無くカラっと乾き、とても心地が良かったです。
毎日利用するお風呂として考えたら清潔であるに越したことなく、これはこれで、地元の方的にはアリなのかな?

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余談ですけど、入浴後、女湯建物に併設されている「山中座」と言う観光拠点を見学しました。
お土産なんかも売っていて、見ていて面白い施設なのですが、そんな中で山中塗りのガンダムが目に飛び込んできました。

なんと言うか、見事です。
実は私、リアルタイムでガンダムを見ていませんので、今でも根強い人気があり熱狂的にガンダムを語る人達の話を聞いても、いまいちピンと来ないんですよね。
でも、このガンダムはそんな私でもちょっと欲しくなるくらいに恰好良かったです。

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温泉好きならば勿論ですが、ガンダム好きも一度は訪れるべき、印象深い一湯でした。

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2016年 5月3日 ー 初訪問・日帰り入浴

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