アルカリ性単純温泉
(第一貯湯槽・第二貯湯槽/混合泉)
第一貯湯槽 59.9度 / ph9.0
Na+ = 157.2 / K+ = 2.9 / Ca++ = 17.7
Cl- = 120.5 / SO4– = 178.4 / HCO3- = 30.1
H2SiO3 = 71 / 成分総量 = 598mg
第二貯湯槽 62.3度 / ph9.0
Na+ = 163.5 / K+ = 2.5 / Ca++ = 19.6
Cl- = 116.6 / SO4– = 196.4 / HCO3- = 14.4
H2SiO3 = 74.1 /成分総量 = 629mg
静岡県伊豆の国市長岡
男女別内湯
200円
14:00 – 21:00
伊豆長岡温泉のバスターミナル傍にある共同浴場です。
大きな建物に挟まれた目立たない所にあり、かなりボロボロで鄙びた印象。
入り口にある手書きの温泉マークが泣かせます。
中も物凄いレトロっぷりで、番台にはオジイチャンが座っています。
そして、脱衣所にはそのオッチャンが聞いている中日対巨人戦のラジオが大音量で鳴り響いていました。
何だか、ココだけ歴史が昭和のまま止まっているような印象です。
さて、お風呂ですが、勿論男女別で、内湯のみです。
薄暗い浴室内の中央には小判型の湯船が一つあるだけのシンプルなもので、かなり年季が入っているらしく、一言で言うとボロボロの佇まいです。
長い年月をかけて築き上げられた年季を感じられ、実に良い風情に仕上がっており、最近になって建てられた施設では決して真似出来ない素晴らしい雰囲気があります。
お湯は無色透明で、ほんの僅か温泉臭を感じる程度の特徴が無いものです。
湯口は湯船の中にあり、源泉が高温の為、必要に応じて新湯を投入する仕組みになっています。
その為、お湯そのものはあまり新鮮とは言えません。
しかし、一切加水などされておらず、また、不快な塩素臭もしないので、気持ちよく入浴する事が出来ます。
私の事が観光客だとすぐに分かったのか、先客のオジチャンに話しかけられました。
もしかしたら旅館などの関係者かも知れません。伊豆長岡の温泉や源泉の事に非常にお詳しい方で、しばしの間温泉談義で花を咲かす。
聞けば、こことは別に、以前は北共同浴場があったのだそうです。
しかし、残念ながら今は取り壊されてしまい、新しい施設が出来上がったそうな。
この南共同浴場もそのうち建替えられると言う話もあるそうです。
こう言う方々がこの共同浴場を守り続けて来られたのでしょうか。
お話を聞く中で、この共同浴場に対する愛情と、いずれ取り壊されてしまう事への寂しさがヒシヒシと伝わってきました。
新しい施設に生まれ変わったとしても、誰かがこのオジチャンのような方々の意思を受け継ぎ、いつか鄙びて朽ち果てるまで、しっかりと守っていって欲しいと、心の底から思いました。
いつまで残っているか分からない、昔ながらの温泉銭湯です。
伊豆長岡を訪れる際は是非とも再訪したいと思いました。
2006-6/25
コメント