ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉
62.7度 / H5.5.14
Na+ = 274 / K+ = 5 / Ca++ = 169 / F- = 4.4
Cl- = 131 / SO4– = 750 / HCO3- = 22
H2SiO3 = 64.2 / HBO2 = 6.5 / CO2 = 13
群馬県利根郡みなかみ町湯宿温泉2381
0278-64-0011
男女別内湯
600円
営業時間 要確認 (明確な決まりは無い様子)
湯宿温泉の中心、窪湯共同浴場の裏手にある旅館です。
余談ですが、湯宿温泉は、つげ義春も好んで訪れたと言う程の、とても寂れた場末なイメージがある温泉地です。
三国街道沿い言う絶好の場所で、共同浴場も4箇所あり、旅館も数軒立ち並んでいるのですが、不思議なくらいに活気が無く、妙にひっそりとしています。
そんな湯宿温泉で、一番立派なお宿がここ、湯本館。屋号の通り、独自源泉を持っているお宿と言う事でしたので立ち寄ってみました。
内部は、それなりの年季を感じるものの、風情ある落ち着いたお宿と言う印象です。
お風呂へ向かう途中に中庭があり、そこから源泉が湧出しているようです。その中庭には何故か胸像が一体。
うーん、誰でしょう。もしかしたらこの湯本館の源泉を掘り当てた方でしょうか?なんとなく気になりますが未確認・・・
源泉が沸く中庭のすぐ隣が混浴大浴場になており、廊下を挟んで女性専用内湯と家族風呂がありました。
大浴場は、中央に円形の大きな湯船があり、周囲が洗い場と言う、なかなか広々としたものです。
熱い源泉を冷ます為でしょうか、源泉を汲み置く場所があり、湯口はそこから直接浴槽内部に引かれる造りをしています。源泉の組み置き場にくまれた岩は、析出した芒硝成分で真っ白になっていました。
これは見ごたえがあります!
お湯は無色透明でピュアな芒硝臭が漂うもので、少し熱めの44度程度あります。
鮮度が非常に良く、芒硝成分がとても強いので、入った瞬間、肌が刺されるようなピリピリする刺激を感じます。
最初はとても熱く感じるお湯ですが、少し我慢するとすぐに体が馴染み、不思議と熱さを感じなくなります。
お湯から上がると、サラリとした肌触りで、浴後感がスッキリと爽やか。体の芯から温まっている筈なのに、不思議とベタベタする感触が残りません。
ちなみに、汲み置き場には柄杓が置かれており、飲泉出来るみたいです。
試しに一口飲んでみたところ、ピリっと薬味がして、何だかとても美味しい!
思わずコップ1杯分ほど飲んでしまいました。
お湯のよさが際立つ、とても素敵な一湯です。
あまり目立たない湯宿温泉ですが、関東でこれほどまでにピュアな芒硝泉を楽しめる温泉地は珍しいのではないでしょうか。
4箇所ある共同浴場も含め、三国街道を利用する際は是非素通りせずに立ち寄られる事をお勧めします。
(2007-7/16)
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