カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉
(岩文の滝湯<6源泉混合>)46.2度 / ph7.2 / H16.11.5
Na+ = 285 / K+ = 34.2 / Mg++ = 1/45 / Ca++ = 166
Cl- = 421 / SO4– = 418 / HCO3- = 30.5 / H2SiO3 = 93.4
HBO2 = 32.6 / CO2 = 7.9 /成分総計 = 1490mg
(橋下の湯、橋下の湯1、 橋下の湯2、橋下の湯3、岩文乃湯、明治湯)
群馬県吾妻郡中之条町大字四万4238-44
0279-64-2621
男女別内湯
300円
営業時間 要相談
「あちこちの旅館で立ち寄りするぞ~!」
そう意気込んでやって来た四万温泉。順調に「つばたや旅館」と「もりまた旅館」の2軒に入り、あちこち湯めぐりするぞと思い、勢いづいたのも束の間、その後は玉砕の連続でした。
玄関に鍵が掛かっているお宿、今日は混んでるからと言うお宿、清掃中が理由なお宿。
断るにしても、こちらが申し訳なくなってしまう程に感じが良いお宿ばかりで、嫌な気分は一切しなかったのですが、それでも玉砕が続くと凹んできます。
そんな中見つけたのが、この「わかやま旅館」さんです。私好みのこぢんまりしたお宿で、是非入ってみたい!
とりあえず、入ってみようと、ドアに手を掛けると、重い・・・
自動ドアなのですが、どうやら電源が入っていない様子です。すると中からご主人。
少し開いたドア越しに、「立ち寄り入浴できますか?」と聞くと、「今日は休業中なんです」との事です。
うーむ、残念。「ありがとうございました」と、その場を後にする私たち。
ぱらぱらと小雨降る中、次はどこの旅館にお願いしてみようかと辺りを見渡すも、たいていの所で玉砕しており、他に行くところがありません。
行き場を決めかねながら、わかやま旅館の前をウロウロしていたところ、先ほどのご主人が中から出てこられ、「おーい、お風呂だけだよね?だったら入っても良いよ!」と、声を掛けて下さいました。
きっと、見るに見かねて気遣って下さったのでしょう。何とお優しい!
ご主人曰く、「今日は女将が出掛けていてね、お休みだから、誰もいないんだよ。」「男女好きな方に入って良いから!」との事です。両方のお風呂を見せて頂いたところ、片方はタイル張り、もう片方は岩風呂風。どちらもお風呂の大きさは一緒です。
「ちょっと温いかも知れないから、ゆっくり入っていってね」と、実にお優しいご主人。
岩風呂の方を利用させて頂きました。
お風呂は洗い場数人分と湯船がひとつある、こぢんまりとした物です。
手狭には感じませんでしたが、湯船に3人同時に入るとちょっと窮屈かも知れません。
お宿のサイズにちょうどピッタリな、規模相応の良い造りをした物です。
張られているお湯は無色透明。温いかも知れないよと仰っていましたが、41度程度で、ギリギリ温くない程度。ゆっくり入る分には良い感じの物です。
お湯は当然掛け流し。湯口からサラサラとお湯が注がれています。しっかり掛け湯をしてから、お湯に身を沈めると、勢い良くお湯が溢れて、洗い場が洪水状態になります。
しばらくの間誰も入っていなかったであろうお湯は、非の打ち所が無いほどに鮮度抜群。
一切汚れもありません。お湯からはほんのり潮臭と石膏臭。
暫くお湯に浸かっていると、サラサラとお湯が出てた湯口の湯量が、ザブザブと、倍程に増えました。
恐らくご主人が温いだろうと気を利かせて湯量を増やしてくれたみたいです。
ただでさえ鮮度が良くて気持ちの良いお湯が、さらに素晴らしい物に!本当にお優しいご主人です。
そんなに長居をしては失礼だろうと思っていましたが、ここまで良くして下さっているのに、15分で出てしまっては申し訳無いような気もします。
むしろじっくりお湯を楽しませて頂いた方が良いかな?
そんな事を考えながらお湯を楽しんでいたら、ついウトウトしてしまい、気づいたら45分程長居してしまいました。
浴後、ご主人にお礼を言うと、ご主人も何故か嬉しそう。
湯口のお湯について聞いてみたら、やっぱりご主人が湯量を増やして下さったそうです。
何と素晴らしい真心でしょう!お客さんをおもてなしするのが本当にお好きな方なのでしょうね!もし私が旅館の主人で、逆の立場で同じ事が出来るかと言うと、ハッキリ言って、自信がありません。
この日は四万温泉でもっと色々と入って行くつもりでいましたが、恐らくこのわかやま旅館さんより良い所はなかなか無いだろうと思い、四万湯めぐりを切り上げてしまいました。
次回は是非泊まりで再訪して、ここを拠点に四万巡りをしたいですね。
お湯の良さもピカイチでしたが、ご主人の真心が本当に素晴らしかった、忘れ難い一湯です。
2008-4/13
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