群馬県

公民館のお風呂 (?温泉)

芒硝泉

群馬県利根郡みなかみ町某所
男女別内湯
300円
17:00 – 22:00 (時間外は月払使用権支払者のみ)

某有名温泉地の一角、そこに公民館のような建物があり、なんとそこに温泉があるのだそうです!これはもう、行くしかないでしょう!

と、言う事で、目的の温泉地に辿り着き、調査開始。公民館だからすぐ見つかるだろうと思っていたが、甘かったです。なかなか見つかりません。
暫く探したのですが、自力で探すのを断念。まず一人目の地元のオバチャンに「公民館はどこですか?」と聞くが、「公民館?知らないなぁ・・・」のと言う反応をされてしまう。
「公民館に温泉があり、そこで入浴出来ると聞いたのですが・・・」と続けると、オバチャン、「あぁ、お風呂?それなら・・・」と、行きかたを親切丁寧に説明して下さったのですが、説明の途中で全然違う入浴施設を案内されている事に気が付く。
うーん、善意に対し、違うとツッコミを入れるのも申し訳なく、最後まで聞き、御礼を言ってその場を立ち去る。
ますます分かりません。公民館、一体どこなのでしょう・・・?

また暫くウロウロしていると、先ほどの方とは別の女性がいましたので、同じく「この辺に公民館があると思うのですが・・・?」と聞いてみる。
するとこの女性、「公民館とはちょっと違うけど、ここらの人がそう呼ぶ場所ならあるよ」と仰るではありませんか!
場所を教わると、なんと、先ほど怪しいと思って目の前に車を停めた所でした。
公民館では無いので、違うだろうと通過してしまったのですが・・・

外観からして公共系施設と分かるものですが、温泉があるような看板は一切無く、雰囲気からも温泉のイメージが全く沸かない所です。
内部は薄暗く、誰もいない様子。恐る恐るドアを開けてみると、施錠されておらず、中に入る事が出来ました。
玄関先には「入浴料お一人様300円」と書かれた案内板を発見。
あ、やっぱりココで良かったんだと言う安堵感と、ホント意外な所にあるものだと言う、不思議な感じがします。
無人の受付けカウンターに料金箱が置かれていました。
現金を箱に入れる仕組みです。

とりあえず紅鮭と私、2名分で600円を入れて、その先に浴場があると思われる階段を降りる。
階段を降りた先は細長い廊下で、会議室のような部屋や、ホールなどがありました。
結構広い建物の中、私達の他に利用者がおらず、シンと静まり返っています。
なんだか、会社の研修所のような雰囲気です。場違いな所に迷い込んでしまった気分で、本当にこんな所に温泉があるのでしょうか・・・?
そのまま奥まで進むと、遂にお風呂に辿り着く事ができました。
まさしく、「こんな所に?」と言う感じです。
やっぱり不思議。
小学校の廊下を歩いていて、「職員室」「図書室」「保健室」と、表札を眺めながら歩いていたら、突然「温泉浴場」に出くわしたくらいに不思議です。

お風呂は内湯のみで、しっかり男女別に分かれています。
元々お風呂が売り物の施設ではありませんので、とてもシンプルなものです。
簡単な脱衣所と、浴室があるだけの、共同浴場のような造りをしたものでした。
結構鄙びている印象がありますが、どうやら地元の方が当番制で清掃などを担当されている様子で、しっかりと手入れがされています。

浴室内にはカランが数名分と、ゆったり入るならば3人程度といったこぶりな湯船が一つあります。当然ながら、洗い場にシャンプーなどの備え付けはありません。
お湯は無色透明のもので、蛇口型の湯口から熱い源泉がドボドボと注がれています。
どうやら完全な掛け流しで、循環口などは見当たりません。洗い場には注がれた分のお湯がしっかりとオーバーフローしていました。

このお風呂、17時から利用可で、私が訪れたのも同じ頃。恐らく一番乗りだったようです。
他の人が利用した形跡は無く、その為か、お湯はかなり熱めでした。
しっかり掛け湯をし、恐る恐る足を入れてみる・・・うーん、足先がビリビリきて、かなり熱いです。
それでも我慢して、お湯を揺らさないように入ったところ、体が不思議と馴染みます。
入ってしまえば慣れるもので、だんだん気持ちが良くなってきました。
もっと、飛び上がる程熱いかと思ったので、ちょっと意外。温度計で測ってみると45度を少し上回る程度でしょうか。
肌触りがビリビリくる芒硝泉で、実際の温度以上に熱く感じたのは、どうやら芒硝成分のせいと思われます。お湯は無色透明で、ピュアな芒硝臭がします。
湯口も芒硝成分が析出し、固まっていました。

とてもサッパリとした入り心地で、とても気持ちが良いです。
お湯に浸かっている間はとても熱いのですが、ベタベタする感触が残らず、上がるとさっと肌が乾きます。
洗い場に座り、汗をザバザバ掛け湯で流していると、お湯から舞い上がる芒硝臭で幸せな気分になれます。
この時は始終他に利用者がおらず、これでもかとばかり掛け湯をし、立ちこめる湯気と芒硝臭を全身に感じながら、極上のひと時を堪能する事が出来ました。

もう、ココ、最高です!
施設の雰囲気や、レア度も素敵ですが、お湯もそれに見合った素晴らしいものです。
関東にこんな鮮度が良くてピュアな芒硝泉があったなんて、本当に驚きました。
しかも、まるでジモ専のようで、外来入浴が出来ると言う便利さ!
必ず再利用を誓うと共に、こういう共同浴場ではマナー良く使いたいと、あらためて自分に言い聞かせました。

夢見心地な絶品の一湯です!

2007年5/27

2008年4月13日-4度目

いつもひっそり静まり返っているこの「公民館」ですが、この日は何故か前に車が沢山停まっていました。どうやら会議が開かれている様子。
お風呂も混んでいるかと思ったら、入れ違いに先客のオジサンが一人いるだけです。
会議が終わったらお風呂に入るのかな?

おじさんに「東京から来たよそ者だけどいつもお借りしてます!」と、挨拶&お礼を言うと、「あぁ、良いよ良いよ!」と、とっても気さく。
私が「○○温泉ではここのお湯が一番好きなんです!」と言うと、オジサン、「ここのお湯が一番良いんだよ!」「あんた分かってるね!」と、褒められてしまいました。(笑)

ちなみに、この日は、珍しく少し温めの43度。それでも芒硝成分をビリビリ感じる事が出来る、とても良いお湯でした!
今後利用する機会が増えそうです・・・群馬に来る度に寄っちゃうかも?

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