群馬県草津温泉

ヤングイン・高松(草津温泉) ★3.5

酸性・含硫黄-アルミニウム- 硫酸塩・塩化物温泉
(源泉名:湯畑) 55.7度 / ph2.08 / 4437L
Na+ = 43.5 / K+ = 13.5 / Ca++ = 72 / Fe++ = 15.13
Al3+ = 45.2 / Cl- = 305 / SO4- = 654 / HSO = 183
H2SiO3 = 246 / HBO2 = 7.09 / H2S = 8.8
蒸発残留物 = 1640mg

群馬県吾妻郡草津町312
男女別内湯 ・ 露天(ホテル高松内)
0279-88-3011
素泊まり : 3000円前後 ~

今回宿泊したのは、ホテル高松に併設された素泊まり専用宿、ヤングイン・高松です。
建物は別ですが、チェックインやアウトの受け付けはホテル高松のフロントで行い、お風呂もホテル高松の物を使用します。
さながら、ホテル高松=旅館部、ヤングイン高松=湯治部といった感じでしょうか。

まず、ホテル高松のフロントで受付を済ませると、「あちらの車でご案内致します。」と、正面玄関に停まっている送迎用のワゴン車に案内されます。
一瞬、「え?そんなに離れているの?」と思いきや、車で移動したのはたったの50メートル程度。
そりゃそうです。先ほど説明した通り、ヤングイン高松はホテル高松と同じ敷地内に併設されているので、とても近いのです。
むしろ、車を切り返したりしている方が時間かかると言うものです。
「何を無駄な事しているんだかなぁ~・・・」と思いつつ、丁寧な案内に感謝する。

部屋は良くも悪くもビジネスホテルといった感じです。
テレビ、ベッド、ユニットバス、冷蔵庫等、一通りの物が揃っているのですが、何か違う。。。
そう、欠けている物は温泉情緒です。折角草津にいるのに、何だか駅前のホテルに泊まっているような錯覚すら覚えるような部屋です。
折角宿泊料金が安く、自炊湯治目的にも使えそうな感じだったのですが、肝心のキッチンはありませんでした。
うーん。私個人的には、ユニットバスの代わりに台所がついていれば良かったのに。そのうえ和室だと更にGoodなのですが・・・
でも、浴衣や手ぬぐいなどは、下手な旅館よりも余程良い生地を使った物が用意されており、デザインもなかなか良かったです。

ヤングイン高松には温泉がありません。(部屋にあるユニットバスは水道水使用)
温泉に入る場合、本館であるホテル高松の大浴場が24時間いつでも利用出来ます。
外湯(共同浴場)が充実した草津の場合、宿の風呂が無くてもあまり痛手では無いのですが、無料で24時間使えるというのは非常に有り難い。
ただし、「温泉入って、浴衣を着て、お部屋でゆっくりくつろごうかなぁ~・・・(はぁと♪)」
なんて考えていると、とんでもないしっぺ返しを食らいます。

折りしも私が宿泊した日は、気温が氷点下8度で雪の降るとっても寒い日でした。
「さて、寝る前に一風呂浴びてくるか・・・」と思い、浴衣を着てヤングインを出ると、強烈な寒さに身が凍える。
「たかだか50メートル程度、なんのその・・・」と思いながら歩くが、あまりの寒さと、雪で滑りやすい足下のため、短いはずの建物同士が矢鱈と長く感じます。
やっとついた本館。中に入ってしまえばこっちのモノ。温泉で程よく暖まり、さて、帰る時がまた地獄です。
さっきまで湯気が出ていた髪の毛は凍りつき、湿っていた手ぬぐいもカチカチになる。
湯上りポカポカだった体は瞬間冷却され、身をこごめて肩を震わせていると、ついさっきほぐされた筋肉が再び硬直するのが分かります。
必死な思いで宿に戻ると、「湯上りポッカポカ♪」なんて感じはどこにも無く、「あー、寒かった。」という感想しか残りません。

しかしまあ、色々と苦言に似たような事を言ってみましたが、ここの最大の魅力は、「草津に格安で泊まれる事!」の一言に尽きます。
色々とある不便さも、「安い」という一言の元に、どーだって良い問題に思えてきます。
共同浴場「煮川の湯」や「大滝の湯」が目の前という、立地条件の良さと、夕食時間等に束縛される事無く、自分のペースで好き勝手気ままに出来る利便性の良さ。
私のように、草津に来る目的が共同浴場巡りの人や、旅館の食事なんか要らないから、安く泊まってひたすらスキー三昧したい人とか、目的がハッキリしている人にはかなりオススメ出来る宿です。

本館の大浴場です。湯船は2つあり、大きい方は熱めで20人一度に入っても窮屈で無いゆったりスペース。
小さい湯船は少しぬるめで、3人入ったら狭い程度の大きさです。
お湯は湯畑源泉。
酸味はあるものの、硫黄臭とかは殆どせず、湯花も無い無色透明のお湯です。

露天は大浴場の脇にオマケみたいな感じでついている、こじんまりとしたもの。
湯船に入っている分には大丈夫ですが、立っていると滝下通りから上半身が丸見えになります。
こちらもお湯も湯畑源泉で、ちょこっとだけ浮遊物がありました。
湯花・・・?

雪の降る中、雪見露天を堪能させて頂きました。

2005-3/12

2020年 - 再掲載にあたって追記

ヤングイン高松は私にとって思い出の宿です。
草津の湯めぐりを始めた頃に寝るためだけに何度も利用しました。
一度だけ、ヤングインで予約したのにホテル高松の方に通された事もあります。ヤングインの部屋が一杯だったとか、ホテルの部屋が余っていたとかでしょうね。宿泊代はヤングイン価格で良いお部屋、ラッキーです。
最近では宿泊してみたい宿も増えたので、全く利用しなくなりましたが、今でも目の前を通るたびに懐かしいです。

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