福島県飯坂温泉

旅館つたや (飯坂温泉) ★4.0

単純温泉
(若竹分湯槽) 60度 / ph8.6 / H17.2.3
Na+ = 211.3 / K+ = 4.9 / Mg++ = 0.2 / Ca++ = 30.4
Cl- = 102.3 / F- = 5 / SO4– = 328.1 / HCO3- = 42.8
CO3– = 4.5 / H2SiO3 = 76.2 / HBO2 = 3.6
成分総計 = 809.5mg

福島県福島市飯坂町字十綱町2
024-542-3164
男女別内湯
500円
営業時間 要確認

飯坂で旅館の湯破しようと思い立った私。
最初に向かったのは、駅前にある観光協会。ここで、湯めぐり手形を買うことが出来ます。
湯めぐり手形を使えば、ほんの少しだけお得です。

そして、買った手形を握り締め、真っ先に向かったのがここ、つたや旅館さんです。
こちらも、観光協会と同じく、駅前にあります。駅から通りを挟んで真正面、恐らく飯坂温泉でも一番駅から近い旅館なのではないでしょうか。
訪れたのが、平日の午前中と言う、実に変な時間だった為、館内は静まりかえっていましたが、呼ぶと中からご主人が出てきて、お風呂まで丁寧にご案内下さいました。
他にお客さんがいないとの事で、通常は男湯だと言うお風呂を貸切で使って良いとのことです。
ラッキー!

さて、そのお風呂。内湯のみのシンプルな造りです。
タイル張りの浴室中央に、真円の湯船がひとつ、湯気でその姿を幻想的に霞めながら、静かに鎮座していました。
作ろうと思えば、もっと大きな湯船が出来そうな広さの浴室です。良いお湯を良い状態で提供する、宿の姿勢の表れでしょうか。
素晴らしいの一言です。

お湯は無色透明、弱芒硝臭の、飯坂特有の芒硝系単純温泉です。温度はおよそ44度、芒硝成分がビリビリと肌を刺すので、結構熱めに感じます。
湯口は湯船の中央にあり、そこから熱いお湯がザブザブと注がれています。
しっかりと掛け流されており、鮮度は非常に良いです。

湯口には、樋が一本掛かっており、湯口から注がれているお湯の一部が洗い場に捨てられるようになっています。
どうやら、湯口のお湯が全量注がれてしまうと、熱くなりすぎるので、樋を使い一部を捨てる事で、投入量を調整しているようです。
浴室を見渡すと、もう一本樋がありました。これを追加すると、更に湯量を絞る事が出来ます。
2本の樋を掛けた状態だと、まるで時計のようです。
大きな湯船を作って、湯量が足りずに加水や循環する所は、お湯が余るくらいの湯船で良いお湯と提供するここを見習って欲しいですね。
素晴らしいです。

共同浴場に比べて利用者が少ないため、とにかく鮮度が良いです。
成分表だと単純泉になってしまいますが、お湯の印象は紛れも無く芒硝泉です。
雰囲気の良い丸い湯船に出たり入ったりしながら、そのお湯の特徴を思う存分に楽しむことが出来ました。

浴後、ちらっと女湯も覗かせて頂きました。
こちらは作りが違って、あまり変哲ありません。でも、浴室内を充満する芒硝臭が、良いお湯である事を物語っています。
浴室の風情と面白い湯口の仕組みで、私個人的には、男湯の方が気に入りましたが、女湯に入っても満足度が高そうですね!

駅前と言うとても便利な立地にある、良いお湯のお宿です。
今度は浴室が湯気で篭らない季節にも来て見たいと思いました。
是非再訪してみたい、素敵な一湯です。

2009-12/28

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