単純温泉
(湯沢分湯槽) 51度 / ph8.6 / H17.2.3
Na+ = 161 / K+ = 3.3 / Mg++ = 0.1 / Ca+ = 19.5
Cl- = 71.5 / F- = 4.3 / SO4– = 224.3 / HCO3- = 62.8
CO3– = 6 / H2SiO3 = 60.1 / HBO2 = 2.4
成分総量 = 615.5mg
福島県福島市飯坂町字湯沢21
024-542-2702
男女別内湯
300円
営業時間 要相談
飯坂でどこか安く泊まる事が出来る所は無いだろうか…
とにかく値段が安い所で探していたところ、目についたのが、ここ、ほりえや旅館さんです。
素泊まりでひとり3000円ちょっと。金額的には問題ありません。さて、どこにあるのだろうと、調べてみたら、なんと飯坂のランドマーク、鯖湖湯のすぐ隣にあるではありませんか。
湯めぐりするのに最適なこの立地、当然文句がある筈もありません。宿の口コミも概ね良好。
迷う事無く、宿泊の予約を入れました。
さて、そのほりえや旅館さん。たどり着いてみて、びっくりしました。場所は分かっていた通り、鯖湖湯の隣ですが、想像した以上に、宿の趣がとても良いのです。
木造三階建てで、歴史を感じる造りをしています。立地と金額で選んだお宿でしたが、まさかこんなに風情がある造りだとは、想像していませんでした。
ちょっと考えてみれば、こんな鯖湖湯の真横にあるお宿が、歴史浅い筈はありませんよね。
お宿の雰囲気は、とてもアットホームです。感じの良い女将さんが切り盛りしている脇で、かわいい子供がチョロチョロしています。
私はこう言う雰囲気は好きですが、気になるような人にはマイナス要素かも知れません。
通して頂いたお部屋は2階で、鯖湖湯前の通りを見渡すことが出来る所です。時折往来の下駄の音が聞こえます。
出来れば窓を開けて、外を眺めていたかったですが、寒いので断念。
季節が良ければ、窓を開けて、往来を眺めながらお酒を飲むことが出来そうです。
お部屋は、思ったよりも広くて快適です。多少使い込んだ様子はありますが、ちゃんと手入れされているので、気になる事はありません。
金額が安いので、少々心配でしたが、浴衣やタオルなどのアメニティはちゃんと揃っています。
良い金額、良い立地、良い雰囲気、良いお部屋、良い眺め。素晴らしいお宿で、非の打ち所がありません。
さて、肝心のお湯はどうか、気になるところ。
お風呂は2箇所あります。恐らく元々は男女別に分かれていたと思われますが、今は貸切で利用出来るようになっていました。
まずは広い方。広いとは言っても、数人程度と言った感じの、こぢんまりした造りです。湯冷ましの為か、樋で組み置いた後にお湯を注ぐ仕組みになっています。
源泉温度が熱い飯坂だけあって、湯口から注がれているお湯も熱め。その為、ザブザブとはいきませんが、必要にして十分な量が注がれており、しっかり掛け流しになっています。
お湯からは心地良い芒硝臭が漂います。厳密には単純泉なのですが、硫酸イオンの占める割合が高い為に、ちゃんと特徴を感じます。
湯船の温度は、43度くらい。激熱な共同浴場から想像すると、かなり温めですが、芒硝系なお湯だけあって、実際の温度よりも少し熱く感じます。
肌をビリビリと刺す感触が気持ち良いです。
お湯には、何故かりんごが浮いています。まぁ、良くある光景ですが、私にとっては、無い方が本当は嬉しいのです。
多分りんごも、いきなりお湯に沈められて、不本意だと思うんだ。俺は食い物だと思っているに違いない。
そう思うと、文句を言わずプカプカと浮いているりんごの事が、妙に愛おしくなってきました。食べたら芒硝味でもするのでしょうか?
続いては、小さいほうの浴室。こちらに張られているお湯も、無色透明の飯坂単純泉です。お湯から香る芒硝臭は、大きいほうと同じで、こちらもしっかりと掛け流されています。
鮮度は、大きいほうより僅かに劣って感じます。それもそのはず、先客が加水をしたと思われ、適温に温度が下がっていました。
まぁ、適温で何も悪いことは無いのですが・・・飯坂のお湯に期待する熱さとは程遠いと言う印象であった事は否めません。
これは、まぁ、タイミングの問題なので、仕方が無いですね。
私が期待するものの一通りが揃っている、素敵なお宿です。
次に飯坂に来る時も利用しちゃおうかな・・・
余談ですが、久しぶりに飯坂に行ったら、街ぐるみで餃子を売りにしていました。
観光協会が餃子マップを出しているのです。
私は結局いつも行く餃子の照井さんに行ってしまったのですが、次は他所にも挑戦してみたいですね。と、言う事は、次に来る時も素泊まりだろうなぁ~・・・
親切な女将さんに見送られ、気持ちよくお宿を後にする事が出来ました。
マニア的な観点から、激しくお勧め出来る、素敵なお宿でした。
2009-12/27
2017年 12月17日 ー 再々訪・日帰り入浴
山形から帰る途中、最後にシメの一湯に入ろうと思って、以前もお世話になっているほりえや旅館さんに立ち寄りました。
飯坂であれば共同浴場がいくらでもあり、それはそれでとても大好きなのですが、旅館で借りるお風呂も捨てがたいです。
その中でも、鯖古湯の目の前にあって風情が満点のほりえや旅館さんは、私が特に好きなお宿です。
元々男女の別は無く、貸切で利用するお風呂ですので、立ち寄りでも貸切入浴をさせて貰えます。
大人2人、小さな子供2人の4人だったため、広い方をお借りしました。
浴室内は以前来た時と特に変わる様子も無く、無色透明でビリビリする芒硝泉が掛け流されています。
浴室全体を包む芒硝臭が心地よく、このお湯であれば毎日でも入りたくなってしまいます。
お湯にずっと浸かっていると茹で上がってしまうので、洗い場で寝ころび、いわゆる「トド」になっていると、子供たちが体にお湯を掛けてくれます。
たまに勢い余って顔にも掛かるのが難点ですが、自動で汗を流してくれるのはとても気持ちが良いです。
こうして家族全員でお風呂に入れるのも僅かな間です。
なかなか忙しくて温泉に行く機会が少ない日々ですが、子供との貴重な時間を大切に過ごしたいと思いました。
ほりえや旅館さんには今後もまたお世話になると思います。
変わらぬ風情のままお湯を守り続けて欲しい、素敵な一湯です。
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