福島県 飯坂温泉

なかむらや旅館 (飯坂温泉) ★3.5

単純温泉
(湯沢分湯槽) 51度 / ph8.6 / H17.2.3
Na+ = 161 / K+ = 3.3 / Mg++ = 0.1 / Ca+ = 19.5
Cl- = 71.5 / F- = 4.3 / SO4– = 224.3 / HCO3- = 62.8
CO3– = 6 / H2SiO3 = 60.1 / HBO2 = 2.4
成分総量 = 615.5mg

福島県福島市飯坂町字湯沢18
024-542-4050
男女別内湯
600円
10:00 – 15:00

一時期、ネットで話題になり、私の仲間内で大流行した、中村屋のFlash
今でも新宿にある中村屋をはじめ、全国にある「なかむらや」と言う屋号の前を通ると、思わず「中村屋!」と、心の中で叫んでしまいます。
そんな、「中村屋!」と叫びたくなる旅館が飯坂にもあります。そのお宿の名は、勿論、なかむらや!!!
(何の話をしてるのか分からぬ香具師は、Yahooで「中村屋Flash」と入れてググるんだ!)

その中村屋さん。鯖湖湯からすぐ近く、私が前日に宿泊したほりえや旅館から通りを挟んではす向かいにあります。
ほりえや旅館も歴史を感じる重厚なお宿でしたが、この中村屋さんも、年季の程を伺える、歴史を感じる造りです。
やはり、鯖湖湯の近くに構える宿は、こぶりながらも、風情あるお宿が多いですね。喜び勇んで中に入ってみました。

いまどき珍しい、ガラガラと音が鳴る重いガラス戸を開けると、これまた古めかしい日本家屋の姿がそこにありました。
バリアフリーとは程遠い敷居の高い玄関の奥には、囲炉裏があります。
昔の人は寒い外から帰ってきたら、まずはここで暖を取っていたのでしょう。
柱や壁に使われている木材も、歴史と共に良い色合いを出しています。建築には造詣の無い私ですが、こう言う歴史を感じる趣は大好きです。

ただ・・・館内が実に賑やかです。
掃除機がけたたましく音を立てており、女将さんが走り回っています。大女将様でしょうか、玄関先にはバケツを持ったお婆ちゃんの姿もあります。
どうやら年末の大掃除の真っ最中に来てしまったようです。
家族総出でてんやわんやしている真っ最中で、風情ある造りの屋敷にマッチしていません。
でも、これもまた、昔ながらの日本人の姿と思うと、妙に微笑ましいです。
そんなお忙しい中に来てしまったのですが、女将さんはとても感じ良く立ち寄りを受け入れて下さいました。

お風呂は1階部分にあり、内湯が2箇所あります。
普段は男女別で使用されていると思うのですが、大掃除しているだけあって他にお客さんはおらず、貸切で使わせて頂ける事になりました。
とりあえず両方のお風呂を覗かせて頂きました。
片方は枠組みが檜の湯船。もう片方は御影石のお風呂。
どちらも魅力的でしたが、御影石の浴室を選択。なんとこの御影石、改装前の鯖湖湯で使用されていた石なのだそうです。

脱衣所には大正15年の成分表が飾られていました。
お宿と飯坂温泉の歴史を感じる、貴重な逸品です。

さて、そのお風呂。お湯は無色透明の芒硝系単純温泉。源泉は飯坂の共有源泉です。湯口からお湯が注がれており、注いだ分だけ湯船からあふれ出ています。
浴槽内の温度は、42度程度で、適温。お湯が鮮度良く、しっかりと芒硝臭が漂います。
温度がそれ程高くないので、芒硝系のビリビリする刺激を楽しむ事は出来ませんが、その代わりに、サラサラした絹ごしのような肌触りを感じます。
お湯に優しく包まれている感触で、実に気持ちが良いです。
お湯から出ると、芒硝泉の特徴でもある、サッと肌が乾く感じを確認出来ます。
うん、これは間違いなく、良いお湯です。いやぁ、素晴らしい。

でも、湯船をよーく観察すると・・・おや?吸い込み口があります。熱めの源泉が注がれている湯口の下には、吹き出し口もあり、ここからもお湯が供給されています。
これは・・・?明らかに循環。うーん、そっか、循環なのか。
少し残念。でも、不快な塩素臭は一切しないばかりか、私が感じたお湯の印象は、とても素晴らしい物があります。

私は、循環されている温泉は嫌いです。でも、何故嫌いかと言うと、それは、循環する事によってお湯の鮮度が落ちたり、お湯の特徴が失われたりするからです。
もしお湯に影響が全く無いのであれば、循環でも加水でも塩素でも、何でもして良いと思っています。
まぁ、現実問題、塩素を入れると成分が変わってしまうし、影響が無い事はありえないのですが・・・

で、ここのお湯。
少なくとも、私が感じた限りでは、とても良い印象です。
きっと循環装置がザルなんでしょうね。
循環自体が、有難く無い物である事には違いありませんが、あまり気にする事無く、良いお湯を堪能する事が出来ました。

去り際、女将さんと少しお話したのですが、「古い宿で・・・」と、しきりに恐縮されていました。
いえいえ、古い物が駄目なんて事は無く、この古さが良いのです。
変わらなければならない物がある一方で、変わらず残すべき物もあります。このお宿は、断然後者。
お宿を維持管理されるのは大変と思いますが、また次来るときも、この風情のままで旅人を迎え入れて欲しいと思いました。
まぁ、お湯は循環なんですけどね。それでも、いつか宿泊してみたいと思った、素敵な一湯でした。

2009-12/28

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