山形県

龍王温泉荘 (龍王温泉) ★4.5

単純温泉
(龍王源泉) 40.8度 / pH7.9

山形県上山市金瓶字原150
023-672-4987
男女別内湯
300円
8:00 – 19:00

上山温泉から数キロ離れた所にある、龍王温泉荘。友人から良いお湯だと聞いており、ずっと行こうと思っていましたが、なかなか行く機会がありませんでした。
その理由は、友人曰く、男湯は最高なんだけど、女湯は平凡だからだそうです。
私は紅鮭と一緒なので、それを聞いてしまうと、自分だけ楽しんでいるような気分になり、申し訳なくて足が遠のいてしまうのです。
そんな折、一緒に湯めぐりをしていた友人が、ここに立ち寄ると言うので・・・
折角だし、この機会にと立ち寄ってみることにしました。

さて、その龍王温泉荘。看板の位置から、てっきり通り沿いにあるのかと思いきや、意外と中奥まった所にありました。
太陽は既に沈んでおり、途中の道も暗ければ、お宿自体も薄暗いです。
なんだか、妙にひっそりと佇んでいます。
本当に営業しているのだろうかと思ったら、ちゃんとやっていました。
実に鄙びた旅館です。

お風呂は男女別で、それぞれに内湯があります。お宿の規模からしても、こぢんまりとした浴室です。同時に利用して窮屈さを感じないとすれば、せいぜい3人までといった所でしょうか。
小さな湯船好きの私からすると、実に嬉しい造りです。

男湯には、湯船が2つあり、左右に分かれていました。源泉温度が少し低いため、右側には加熱したお湯が、左側には源泉がそのまま注がれています。
特筆すべきは、左側の源泉浴槽。ものすごい勢いでお湯が注がれています。
湯船から溢れたお湯は、洗い場にオーバーフローしているのですが、ただでさえ狭い洗い場です。排水が追いつかず、まるで沢のように、洗い場にもお湯が満たされています。
これは・・・見た瞬間にテンションが上がってしまいました。素晴らしいです!
ちなみに、女湯には加温浴槽しか無いのだそうです。うーん、女湯に入っている紅鮭が気の毒でなりません。

お湯は無色透明で、ほぼ無臭です。じっくり観察すると、僅かに芒硝系の薬臭を感じた気がするのですが、私の願望がそうさせた幻臭かも知れません。
源泉浴槽は36度くらいで、いくら長時間浸かっても疲れる事を知らない温度です。
言うまでもなく、鮮度は最高です。僅かに気泡も付着します。
湯口からは、凄い勢いで新湯がドバドバ投入されています。
お湯としては、ほとんど特徴がありません。ただ、どんな泉質のお湯であれ、この勢いで投入されていれば、悪かろうはずがありません。
湯船から溢れて洗い場に流れ去るお湯を見ていると、勿体無い気がしてしまう程です。

加温浴槽は、43度程です。普通に適温。でも、源泉浴槽に浸かった直後だと、矢鱈と熱く感じてしまいます。湯口からは、加温されたお湯がチョロチョロと注がれています。
勿論同じ源泉ですが、こちらのお湯は、少し劣化しているような気がします。と言うよりも、源泉湯船の鮮度が良すぎるので、純粋に比較するのは気の毒です。
よく見ると、源泉浴槽と加温浴槽は、小さな穴で繋がっているのです。まぁ、それくらいどうって事無いのですが、何となく、加温は加温、源泉は源泉と、きっちり分けて欲しかったような気が・・・
加温浴槽は悪くないんですけどね。いや、むしろ、これしかなかったら無かったで、結構良いと思うんです。
ただ、洪水のように掛け流されている源泉浴槽を横目に、加温浴槽に留まる理由が見つからず、すぐに源泉浴槽に戻ってしまいました。

いやぁ、噂には聞いていましたが、これは凄い!うーん、女湯との落差が酷いです。紅鮭が気の毒。
・・・と、思いきや、特別な事情で、ちゃっかり5分間、紅鮭も男湯に入ることが出来ました。
良かった良かった。でも、男湯と女湯の落差が激し過ぎます。私だけならまだしも、紅鮭が一緒と考えると、う~ん・・・

今度は泊まって、夜中中じっくり堪能させて頂こうかなぁ。そんな事を考えながら、その場を後にしました。
折を見て再訪したいと思った、実に素晴らしい一湯です。

2009-12/26

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