小野川温泉山形県

湯治の宿 保養センター (小野川温泉) ★4.0

含硫黄-ナトリウム・カルシウ ム-塩化物温泉
(協組第4号源泉高見屋源泉) 80.3度 / ph6.9
Na+ = 1412 / K+ = 123.2 / Mg++ = 4.3 / Ca++ = 547.2
Cl- = 3199 / Br- = 8.7 / HS- = 1.7 / SO4- = 78.3
H2SiO3 = 241.7 / HBO2 = 28.7 / CO2 = 24.4 / H2S = 2.5
蒸発残留物 = 5831mg

山形県米沢市小野川町2305-1
0238-32-2306
男女別内湯
400円
立寄不可? (訪問は自己責任で)

小野川温泉の、尼湯共同浴場の裏手に「吾妻荘」と言う、雰囲気が良さげなお宿があります。
前々から立ち寄ってみたいと思っていたのですが、タイミングが合わなかったり、理由あって断られたりで、縁がありませんでした。
この日、玄関先の立て札に「立ち寄りOK」と出ていたので、喜び勇んで入浴をお願いしてみたところ、「生憎ご宿泊の方が大勢いらしておりますので・・・」と、断られてしまいました。
え~!?だって、そこに入浴出来るってあるじゃん・・・
でも、受付の方、「代わりに、この先行きますと、保養センターと言う当館系列の施設がありますので、宜しければそちらへお越し下さい」と案内してくれました。

で、その保養センター。その吾妻荘から少しだけ歩いた、温泉街からは完全に外れたひっそりした所にあります。
ちなみにこの保養センター、「湯治の宿」とか書いてあり、気になっていた所ではありましたが、玄関先に入浴のみでは利用出来ませんと書かれた案内書きがあったので、遠慮していたのです。
しかし、今回は吾妻荘から誘導されたと言う大義名分?があるので、とりあえず行ってみると、中からおばあちゃんが出てきました。

「すみません、立ち寄り入浴はできますか?」と、聞く私。恐らく断られる事を想定し、「吾妻荘さんから・・・」と、続けるつもりでしたが、あっさり、「どうぞどうぞ」と、おばあちゃん。
あれ?随分とハードル低いのですね・・・?
玄関先の案内が掲示された時から状況が変わっているのだと思いますが、あまりにもあっけなかったので、拍子抜けしました。

さて、そのお風呂。鄙びた感じの廊下を歩いた先にあります。途中には子供用の滑り台や横に長いシンクの水飲み場などがあり、なんだか、小学校の中にいるような気分です。
お風呂は男女別で、小さな内湯がひとつあるだけです。誰もいないだろうと思いきや、意外と利用者が多いです。

お風呂はまるで共同浴場といった感じの、こぢんまりした物です。正面に4~5人入れる湯船があり、洗い場は一人分だけ。
陸になっている面積が狭いです。この時、利用者は私含めて4人。
ちょっと手狭に感じる広さです。私以外はお年寄りばかりで、いかにも保養センターと言う雰囲気がありますが、湯治など必要無さそうな、元気なおじいちゃん達です。
その中の2人は友人同士なのか、四方山話をしています。私はその話を聞きながらマッタリと思いましたが、訛りがきつくて何を喋っているのだかサッパリ分かりません。
でもまぁ、これはこれで、地元の方々の日常ひとコマと言う感じがして、良い風情です。

お湯は小野川の共有源泉で、無色透明の硫黄臭漂う物です。ここでもほんの僅かに白湯花を確認。ちょこっと熱めで、しっかりと温まる良いお湯です。
パイプ剥き出しの垂直湯口から、熱めのお湯が静かに注がれています。どうやらここも熱いお湯を加水で温度調整している模様。ちゃんと掛け流されています。

ただ、利用者が多い為か、折角小ぶりな湯船でも、今回巡った3箇所の中では、一番お湯が草臥れていたかな。
それだけ人気があると言う事でしょうか。もっとも、あくまで比較したらの話で、全然悪くは無いんですけどね。
湯治用のお風呂に入る事が出来たと言う事で、お湯以外の部分での満足度が非常に高い、印象的な一湯になりました。

2008-8/24

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