塩化物泉
(上山温泉1号源泉)
65度 / ph7.8 / S51.12.23
Na+ = 488.3 / K+ = 21.5 / Ca++ = 360 / Mg++ = 0.655
Cl- = 885 / F- = 3.4 / Br- = 2.437 / SO4– = 773.6
HCO3- = 35.09 / H2SiO3 = 56.55 / HBO3 = 4.098
CO2 = 1.351 / 蒸発残留物 = 2618mg
場 所
山形県上山市湯町3-7
023-672-0316
男女別内湯
500円
上山温泉発症の地、湯町にあるお宿です。
共同浴場のすぐ傍にあり、玄関先に「本日源泉入浴可」の看板が掛けられています。
この数日前に友人がココを訪れており、とてもよかったから是非行ってみて欲しいと強くお勧めをされていました。
さて、中に入ると、気さくな女将さんが出てこられました。立ち寄り入浴をお願いすると、快くOKとの事です。
ただ、男湯側は先客が入っているとの事。貸切で使って下さいとの事でしたので、女湯側を利用しました。
さて、そのお風呂。お宿の規模相応とでも言うのでしょうか、こぢんまりとした物です。貸切で使うにはむしろ丁度良い大きさです。
なんと浴室内に植木が置かれています。手狭なお風呂が更に手狭になっている気がしないでもありませんが、雰囲気が良いです。
と言うか、こんな年中湯気で蒸している亜熱帯な浴室で、この植木は枯れないのでしょうか・・・?(植物にとっては逆に良い環境なのかな?)
湯船は3人入れば窮屈さを感じるような、小ぶりな物です。透明なお湯が張られており、しっかり掛け流されています。
温度はほぼ適温。蛇口湯口から熱いお湯が静かに注がれています。湯口のお湯の臭いを嗅いでみたところ、薬臭としか表現出来ないような、なんとも芳しい臭いがするではありませんか!
つい数日前に、上山湯町温泉のほかのお宿に立ち寄り入浴をしていますが、基本的には似たお湯ですが、少しだけ違った印象があります。
一言で言うと、濃いのです。勿論、無色透明のお湯ですので、硫黄泉や強食塩泉みたいな濃さはありません。ただ、しっとり濃厚な印象を受けます。
お湯は柔らかく、肌にすんなりと馴染みます。まるで化粧品だかの中に浸かっているような心地よさがあります。
湯口の脇には、金精様などの脇にコップが置かれており、お湯を飲むことが出来るようになっています。
少し飲んでみたところ、僅かな塩分と芒硝味とでも言うのでしょうか、旨味を感じます。正直、変哲無いお湯、でも、凄く良いお湯です。
何でココまで取り付かれてしまったのか分かりませんが、大変に気に入ってしまいました。
浴後、女将さんとお話をしました。お湯は上山温泉1号源泉のみを使用しているとの事です。
おや・・・?他のお宿は1号と2号を混合していたと思うのですが、ここは1号源泉のみなのです。だから余計に違うお湯って印象を受けたのかな・・・?
ちなみに浴後、ここのお湯で作られたと言う温泉玉子を頂きました。
うーん、美味しい!
玄関先には温泉玉子がズラリと並んでいます。なんと温泉玉子を全国配送されているのだとか。
「泊まるとお幾らですか?」と聞いてみたところ、「2食つきで7500円です。ウチは家庭料理みたいな物で、そんな豪勢なお食事は出していませんから・・・」と仰っていました。
ココには絶対宿泊で来たいと誓い、その場を後にしました。
2008年 12月31日 - 初訪問時のレポート
2009年1月11日 - 再訪&宿泊
・・・っという事で、再訪しました。
お湯についての印象は初回訪問時のレポート通りです。
男湯も利用しましたが、個人的には、女湯側の方が湯量が多く湯温も高めで、気に入っています。
その時の状況次第でしょうが、お風呂は貸切で利用させて貰えましたので、好きな時に好きな方に入る事が出来ました。
さて、宿泊となると、もうひとつのお楽しみ、お食事。
今回は2食付で、一泊7500円です。2食付の宿泊金額としては、かなり安いです。
女将さんが「家庭料理みたいなもので・・・」と仰っていたので、あまり期待しておりませんでしたが、いやいや、家庭料理だなんてとんでもない!
確かに舟盛りだったり懐石料理だったりはしませんでしたが、一品一品凝っていて美味しいのです。
中でも驚いたのは、桜チップで燻したベーコンステーキ。旅館食には似合わぬ、ナイフとフォークで頂きます。しかしこれがなかなかの美味!
朝ごはんも手抜き一切無しで、真心が篭った物です。
うーん、これも美味しい!夕食には出てこなかった、ご自慢の温泉玉子も、やっとココで登場です。
美味しく炊けたご飯と一緒に頂きましたが、やっぱ、良いですねぇ~!
これで7500円なのだから、全く文句御座いません!
食後、女将さんに「窓の外にある干し柿は食べれますので、宜しければどうぞ」と薦められました。
なんと、軒先に干し柿が吊るされているではありませんか!
女将さんが「これなんて食べ頃ですよ」と教えてくれたので、1個頂きましたが、甘くて美味しいです。
なんか、さり気無いお心遣いまでして頂ける、とっても素敵なお宿です。
最初はお湯に惚れ込んで再訪しましたが、居心地も素晴らしいです。
羽根沢の「松葉荘」と並んで、山形に来たら何度でも再訪したい、素晴らしいお宿です。
紅鮭と「蔵王に泊まりに行く機会が減っちゃうね」なんて話をしながら、その場を後にしました。
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