含硫黄-カルシウム-硫酸塩温 泉
(白布2号源泉) 59.7度 / ph7.1
Na+ = 60.7 / Mg++ = 1.6 / Ca++ = 300.3
Cl- = 7.5 / HS- = 1.9 / HSO4- = 739.2 / HCO3- = 85.6
H2SiO3 = 102.7 / H2S = 2.2
蒸発残留物 = 1230mg
山形県米沢市大字関1514
0238-55-2121
男女別内湯 ・ 露天風呂
500円
13:00 – 18:00
白布温泉の中屋別館です。
別館と言う事で、本館はどこかと言うと、数年前に失火して全焼し、未だに再建されていません。
と言う事で、現在の中屋はこの別館のみです。
ちなみに、白布温泉にある西屋、東屋、中屋の3軒は茅葺屋根の旅館として有名だったのですが、その時の火事で中屋とその隣にあった東屋の建物が被害にあい、茅葺屋根の旅館として現在も残っているのは西屋のみとなってしまいました。
現在の建築基準法では茅葺屋根で旅館を再建する事が出来ず、失ったものの大きさを考えると残念でなりません。
さて、話は戻し、中屋別館の不動閣ですが、いかにも湯屋と言った風情が素晴らしい、一度は泊まってみたくなる瀟洒な佇まいをしています。
チェックインで多くのお客さんが訪れる最中にも関わらず日帰りでの利用を受け入れて下さいました。感謝感謝。
お風呂は館内を少し歩いた所にあります。内湯と露天があり、それぞれ離れた場所にあるようなので、まずは内湯を目指す。
旅館内部は外観と同じく、とても良い雰囲気なのですが・・・
ココで妙な物を見つけました。館内随所に見られるお風呂の案内板です。
「オリンピック風呂」などと書かれており、変わった名前なのですが、それ以上に注目したいのは、看板に描かれたロゴです。
誰がデザインしたの分かりませんが、ぱっと見ただけでは意味不明です。
この看板だけ見て状況を理解出来る人はいるのでしょうか?
ハッキリ言ってとてもヘンです。
ともあれ、お風呂を目指し館内を歩くと、今度は廊下の一角に聖火台が現れました・・・って、ん?聖火台???
オリンピック風呂と名付けられた内湯と何か関係があるのでしょうか?
風情ある瀟洒な旅館には全く不似合いな聖火台で、だんだんB級チックな怪しさが漂い始めました。
で、遂に到着した内湯。
脱衣所を見る限り普通ですが、浴室に入って唖然としました。
な、なんだコリャ!?オリンピック風呂ってこう言う事なんかっ!?
どういう事かって、浴室が競泳用プールのように細ながーいのです!
勿論、細長い浴槽は何もココだけに限らずアチコチにありますが、規模が違うんです。なんと、幅は2メートル、長さが20メートル以上もあるのです!
細長いの一言で片付けて良いような長さではありません。
内湯にしては見晴らしが非常によく、眼下には渓流を見下ろす事が出来、何とも良い雰囲気なのですが、どうもこの細長い湯船は気になります。
脱衣所の出入り口付近には五輪のレリーフなんかもあり、ここまでくるとギャグにしか思えません。
というか、もし真面目にデザインした結果がコレだったとしたら・・・うーん。^^;
お湯は無色透明で所々白湯花が舞うものです。直前に訪れた東屋旅館と同じ源泉を引いており、僅かに石膏臭と潮臭、所々硫黄臭といった感じの優しいお湯です。
面白いのが湯口です。長い浴槽に満遍なくお湯が行き届くように、細長い鉄管が浴槽の端まで引かれており、所々に空けられた小さな穴から源泉が加えられる仕組みになっています。
なので、浴槽の端でもお湯が汚れる事無く安心設計。変わった造りなりに、結構考えられている事が伺えます。
なるほどと思ったのがお湯の温度で、脱衣所から入って右側が少し熱めで、左に行くほど温くなり、一番端まで行くと体感温度で2度程違います。
普通、浴槽を別々にする事で温度差を設けるのですが、浴槽が細長いとこんな事も出来るんですね。
自分にとって丁度良い場所で入浴する事が出来る訳で、細長い浴槽もアリだなぁと思いました。
浴室の造りのせいか、湯気が室内に充満しており、少々息苦しかったのが難点です。
ちなみに、入りませんでしたが、露天風呂も見てきました。
屋根つきの露天風呂で、開放感はありませんが、渓流を見下ろす事が出来て雰囲気が良いです。
当然内湯のように湯気で篭ることは無さそうで、とても気持ちが良さそうです。
ただ、折角立ち寄るならば、露天ではなく是非ともオリンピック風呂に入って頂きたいですね。
あのインパクトは・・・ちょっとやそっとの造りでは決して敵いません!
ま、両方入るにこした事はないのですが。^^;
面白い浴室の造りと、なかなか良いお湯。
話題作りにもなるので、是非とも立ち寄ってみて頂きたい一湯です。
ここは楽しかったー!
【補足】
オリンピック風呂は東京オリンピックの年に造られたそうです。
また、途中にあった聖火台は、白布の石で作られており、東京オリンピックの聖火リレーの際に実際使用されたそうで、これまた由緒あるものなのだそうです。
んー・・・理由を聞けば納得ですが、それだと何だかツマラナイですね。
やっぱ、謎なままの方が面白いので、聞かなかった事にしようっと。^^;
2006-6/10
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