宮城県鳴子温泉

天然温泉 福の湯 (鳴子温泉) ★4.0

ナトリウム・カルシウム-炭酸 水素塩・硫酸塩泉
(末永の湯1号泉) 58.7度 / pH7.2 / H15.7.30
Na+ = 282 / Ca++ = 291 / Mg++ 20.7 K+ = 13
Sr+ = 1 / Mn++ = 1.4 / Cl- = 68.4 /SO4– = 347.4
HCO3– = 884.3 / H2SiO3 = 171.8 / HBO2 = 7.4
CO2 = 164.7 / 溶存物質総量 = 1999mg

含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩泉
(大畑1号泉) 38.3度 / pH6.0

宮城県大崎市鳴子温泉字末沢西16-9
0229-81-1570
男女別内湯 ・ 露天風呂
500円
10:00 – 20:00 (土日は21時まで)

鳴子大橋を渡って駅の対岸に渡り、川沿いの細い道を左に入ってすぐの所にある日帰り施設です。
私が直前に立ち寄った「のんびり館」からだと、すぐ裏手に位置します。
お湯が良いらしいと言う話しは、どこからとなく聞いていましたが、入浴料が1000円と高く、入った事がありませんでした。
鳴子には立ち寄り出来る温泉が沢山あるので、1000円も払ってまでと言う気持ちが拭えなかったのです。
今回、あまりよく分からないまま、友人の後ろを付いていったらたどり着いたのですが、心配していた金額は500円と安くなっていました。

余談ですが、玄関先の看板、なんか、「湯量豊富流れパナシあるよ!」って感じでしょうか。
何故日本語が片言なの?w

お風呂は男女別で、それぞれに内湯と露天があります。
まず内湯。
入って正面に湯船があり、湯口が3本、打たせ湯のように高い所から注がれています。
それとは別に、右側に隣合うようにして、縦長な湯船があります。
洗い場は左側に並んでいました。右手前にはサウナまでついています。

早速正面のお湯に身を沈めてみました。
うーん、なかなか熱くて、44度くらいでしょうか。泉質的には重曹泉との事ですが、芒硝成分も含まれ、ビリっと肌を刺す感触があります。
お湯から香る臭いが、ここが鳴子温泉である事を主張しています。
お湯からは、ほんのり金気系のアブラ臭がします。

浴槽の一部が掛け流しポイントになっており、そこからお湯がザブザブと捨てられています。
基本的に無色透明のお湯ですが、泉質のせいか、浴槽の一部が赤く染まっています。
温泉に含まれている鉄分と思われ、そう考えれば、金気臭がするのも少し納得です。

熱くて気持ちが良いお湯なのですが、湯底の一部から、良い勢いでお湯が注入されています。まさか循環口でしょうか。
当然塩素臭などせず、鮮度は悪く無い印象なのですが、少し気になります。

続いて、その湯船の右側に並ぶようにしてある、縦長長方形の湯船。こちらも成分のせいか、湯船が赤く染まっています。
お湯は温めで、37度くらいでしょうか。疲れ知らずの温度で、長時間お湯に浸かるには絶妙な湯加減です。
こちらのお湯は、私が最初に入った正面の湯船に張られている物とは、別源泉です。
無色透明で、ほんのり金気臭と炭酸臭がします。

特筆すべきは、体毛にびっしりと付く無数の気泡です。
結構良い勢いでアワアワになります。鳴子で泡付きがあるお湯と言えば、高友のラムネ湯や馬場温泉など、他所にもありますが、ここの泡付きはそれらに勝るとも劣りません。
そのうえ、何よりもこの温度!高温で泡が付く馬場は、大変貴重な物ですし、それはそれで素晴らしいですが、この福の湯のお湯は、いくら浸かっていても茹る事がありません。
いやぁ、このお湯は、もっと評価されるべきです。1000円と言うハードルで足が遠のいていましたが、それでも来る価値があったかも知れません。
それが今や500円と普通の金額になった訳で・・・
これには参りました!

折角来たのだから、露天も確認してみました。
正直、内湯の炭酸泉が気になって、他ではあまり時間を潰したく無かったのですが・・・^^;
こちらのお湯は、基本的に、内湯の左側と同じです。無色透明、ほんのり金気アブラ臭。お湯の温度は42度程度の適温ですので、芒硝特有のビリビリ来る感触は乏しいです。
内湯のお湯に比べると、少し臭いが強い気がします。

露天とは言っても、眺望は全くありません。ただ、岩風呂になっており、雰囲気はそれなりに良いです。
こちらの湯船も、成分で真っ赤に染まっています。
私にとっては少し浅い湯船で、体を横に倒さなければ肩まで浸かる事が出来ません。
以前はもう少し水位が高かったようで、現在の水位よりも高い位置まで、湯船が赤く染まっていました。

いやあ、それにしても、ここの炭酸泉は素晴らしかったです。
今回は友人と一緒の湯めぐりでしたので、あまりゆっくりする事が出来ませんでしたが、次回訪れる機会があれば、最低でも30分くらい、炭酸泉にずっと浸かっていたいです。

鳴子のお湯は多種多様、それぞれが違う種目で競技している選手のような物で、一概にどれがベストかなどと言う事は出来ません。
ただ、このお湯は、間違いなくマストなお湯のひとつだと確信しました。
結構色々と入り、多少は知った気分でいた鳴子温泉。やっぱり奥が深いと、己の未熟さを痛感してしまった一湯でした。

2009-12/27

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