含硫黄・ナトリウム・炭酸水素塩・硫酸塩泉
宮城県玉造郡鳴子町字星沼20-9
男女別内湯 ・ 露天風呂
0229-87-2216
入浴 : 800円 (湯めぐりチケット 4枚)
鳴子温泉郷の一番山形寄り、中山平温泉にある、うなぎ湯で有名な「琢琇」に行って参りました。
琢琇は雑誌等でも度々紹介される、鄙びた温泉だらけの鳴子温泉の中では珍しい、「お洒落で綺麗」な、「金額設定が高め」の温泉旅館です。
その為、「宣伝上手なだけ」と言われたり、「高いけど良かった」と言われたり、ネット上では何かと評判が二分する旅館です。
よく耳にする所なので、前々から入ってみたいと思っていました。
今回琢琇を利用するにあたって、自遊人の温泉パスポートを利用しました。
「GWだし、断られるかな?」と、心配だったので、事前に電話で確認したところ、すんなりOK。
中山平は、鳴子温泉から車で10分程の所にあります。
琢琇につくと、駐車場には既に多くの車が停まっていました。
日帰り専用の入口があり、受け付け時間が短い割には、日帰り入浴に力を入れている様子。
日帰り用入口は、まるで勝手口のような狭いものですが、ちゃんと下駄箱にスリッパ、受付まであります。
そこにいた若い女性の従業員に温泉パスポートを見せると、否な顔ひとつせず、判子を押してくれ、どこに何の風呂があるかを丁寧に説明してくれました。
ちょっとマニュアル口調なその案内は、良くも悪くもホテルのフロントみたいな対応です。
さて、お風呂ですが、おおまかに言うと3箇所あります。
まずは、入口から一番遠い、露天風呂「鶴亀の湯」に向かう。
鶴亀の湯は建物から離れた所にあるため、途中で草履に履き替えて少し歩きます。
湯小屋の入口は男女共用で、中で男女別に脱衣所が分かれており、茅葺屋根が架けられている鶴の湯が女性用、亀の湯が男性用です。
亀の湯には、六角形の湯船が一つ。屋根などは無く、とても開放感があります。
時間帯で男女の入れ替えをするのかどうかは知りませんが、少し離れた所にある道路から丸見えでした。私は気にしませんが、もし女性が利用するのであれば、少し気をつけた方が良さそうです。
お湯は薄黄緑色をした透明のお湯で、湯口からはチョロチョロと新しいお湯が加えられています。
さて、評判の「うなぎ度」ですが、なかなかのもの。ヌルヌルスベスベして、とても気持ちが良いです。
ただ、期待していた程では無く・・・その点だけは少しガッカリ。
同じ鳴子でも「ゆさや」の方が、圧倒的に「うなぎ度」は高かったです。
逆に、ほんのり香る硫黄臭は予想外で、少しだけ得をしたような気分になれました。
お湯は41度の適温で、ゆっくりと寛ぐ事が出来ました。
次に利用したのは、鶴亀の湯と本館建物の出入り口付近にある、「長生の湯」です。
こちらには男女別内湯と、混浴露天風呂があります。
内湯には比較的ゆったりとした大きさの湯船と、カランが数人分。洗い場は板張りで、少し薄暗い室内がかえって心地よい。
こちらのお湯は、鶴亀の湯と違う源泉らしく、ヌルヌル感は若干控えめ。
ただ、成分的には恐らく殆ど同じものと思われ、硫黄の匂いが心地よい。
内湯から続く露天風呂は混浴で、庭園風岩風呂になっています。
季節的に仕方が無のですが、お湯の表面には落ち葉等が多く浮遊しております。
先客のオジサンが文句を言っていましたが、、、この程度の浮遊物で神経尖らせていたのでは、露天風呂なんか入れませんよ!
こちらのお湯もヌルヌルスベスベ。折りしも、桜がちょうど咲き始めで、お湯に浸かりながら眺める桜の花は、普段見る物よりもとても綺麗に感じました。
ただ、温度が44度と高かったので、あまり長湯が出来ないのが残念。
あと、混浴とは名ばかりで、利用者は全員男でした。女湯と露天の出入り口付近にある衝立も、あって無いような粗末なものです。
日中利用する女性は、相当な覚悟が必要になりそうです。
さて、最後に利用したのは、日帰り客用の入口すぐ傍にある浴場です。
こちらは比較的最近建てられたそうです。
男性用の浴室は「石橋の湯」という名前がついている内湯で、石の湯船が一つと、カランが数人分ある、とても機能的かつシンプルな浴室です。
湯船は、4人以上入ると窮屈さを感じるであろう程度の大きさで、こちらにも薄黄緑色のお湯が掛け流されています。
入ってみた感想ですが、浴感は他のお湯よりもあり、少し濃く感じました。
湯船が小さい為か、もしかしたら別源泉を利用している為か、うなぎ度も一番高かったです。
なお、石橋の湯の隣にある女湯は、「芍薬の湯」という内湯の他に、「樽の湯」という露天風呂があります。
長生の湯にある混浴露天風呂が実質上男性用と化してしまっている状況では、これくらいの女性サービスがあっても良いかも知れません。
なお、彼女曰く、私同様、こちらのお湯が一番濃く感じたそうです。
ネットで色々と話題に事欠かない、琢琇。
全体的には、とてもよかったのですが・・・
私は、他所と比較出来るほど、多くのお湯を知っている訳ではありません。
でも、素晴らしいうなぎ湯だと雑誌で度々紹介されている割には、「え?こんなモン?」と、少し期待外れな印象を受けたのは否めません。
そういう意味でも、ネットの評判どおり、「宣伝上手、商売上手な宿だなー」と思いました。
まぁ、お湯に偏ったコダワリが無く、年に数度温泉旅行を楽しむ程度の人であれば、十分に満足出来るところだと思います。
期待が大きかっただけに、少々辛口のコメントが多いレポートになってしまいましたが・・・
それでも★4つ。決して悪い所ではありませんでしたので、誤解なきよう。^^;
蛇足ですが、この宿は「日本秘湯に守る会」の会員宿だそうです。
うーん・・・鳴子って、秘湯か!?
2005年4月30日 - 初訪問時のレポート
2008年 5月 5日 - 再訪
中山平スタンプラリーの為に再訪して来ました。
訪れたのは、立ち寄り入浴開始直後の10時30分です。
ちなみに、この琢琇で、中山平のスタンプラリー全13箇所達成です。なんと、ラリー達成一番乗りになってしまいました!万歳っ!
さてさて、この琢琇。お湯はどうだったかと言うと・・・
うーん。まぁ、こんなモノかなぁ。決して悪いお湯ではありません。もし近所にあったら、
喜んで連日通います。でも、しきりに宣伝している自慢のうなぎ湯は、ハッキリ言って、中山平レベルからすると、全くもってたいした事ありません。
何でしょう。立ち寄り入浴開始直後なので、それほどお湯が劣化している筈も無いのですが、ヌルヌルはごく僅かにしか感じられません。
下手すると、言われて見なければ分からない程度です。
この日と前日で、この琢琇を含めて中山平で14箇所に入っていますが、正直、このお湯が中山平を代表するうなぎ湯じゃ無い事だけは間違いありません。
もし琢琇にだけ入って、中山平のうなぎ湯を評価する人がいたとしたら、これ以上残念な事はありませんね。
ただ、鄙びたお宿が多い鳴子で、琢琇のように、快適でゆったりと寛げる所は、他になかなかありません。
それに、うなぎ湯と言う基準だけでお湯を評価すると、それはもう・・・ですが、うなぎ湯だと言うことを切り離して評価すれば、そんなに悪いお湯ではありません。
ココは雰囲気や快適さを求める人が来るべき所だと思いますね。
ともあれ、全国区で中山平を宣伝しているのは、この琢琇を置いて他にありません。
中山平、ひいては、鳴子の活性化のため、今後も頑張って欲しいお宿だと思いました。
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