岩手県繋温泉

ひぃなの丘 湖山荘 (繋温泉) ★4.0

単純硫黄泉 – 内湯
(新観音の湯) 48.5度 / ph9.5 / H18.10.19
Na+ = 150.2 / K+ = 2.2 / Ca++ = 12.8 / Cl- = 71.8
F- = 5.4 / HS- = 8 / SO4– = 196.8 / HCO3- = 8.9
CO3– = 25.9 / S2O3– = 0.5 / H2SiO3 = 47.4
HBO2 = 2.9 / 成分総計 = 533mg

単純硫黄泉 – 露天
(萪内の湯) 80.6度 / ph9.2 / H18.10.19
Na+ = 184.4 / K+ = 9.4 / Ca++ = 16 / Cl- = 90.7
F- = 5.8 / HS- = 10.4 / SO4– = 244 / HCO3- = 13.1
CO3– = 29.8 / S2O3– = 1.4 / H2SiO3 = 149
HBO2 = 3.2 / 成分総計 = 758.3mg

岩手県盛岡市繋字上野23-36
019-689-2658
男女別内湯 ・ 露天風呂
700円
11:00 – 15:00

繋温泉の温泉街から離れた所にあるお宿です。歩いて行くには少々遠く、車で移動した方が良い、ほとんど一軒宿のような佇まいをしています。

とても雰囲気が良くて、高そうなお宿と言う外観をしています。駐車場から
旅館の門をくぐる手前には池があり、なんと温泉のお湯が引かれているようで、濛々と湯気をあげていました。
このお宿には独自源泉が使用されているそうで、だからこそ出来る荒業です。
なんとモッタイナイ・・・!門をくぐると、まるで池のような足湯コーナーがあり、それを横目に玄関へ。安宿や鄙びた所が好きな私からすると、かえって居心地が悪くなってしまうほどに立派なエントランスです。

入浴料は、北東北のお宿としては仰天(大げさ?)の、800円です。北東北の温泉本を利用すると、ハンドタオルをくれます。
そんな物要らないから600円にしてくれと言いたい所ですが、折角利用出来る物は利用しようと、ちゃんと頂くことにしました。刺繍がされている立派なタオルで、ちょっと嬉しかったりします・・・

で、お風呂。旧館の内湯、新館の内湯と、新館の露天、3箇所あります。
それぞれが離れているので、全部入るにはその都度服を着て移動しなければなりません。貧乏性の私は、折角だから全部入る事にして、まずは旧館の内湯に行ってみました。

さて、その旧館の内湯。お洒落な門構えからはガラリと一変。なんだかとてもシブーイ、タイル張りの物です。とても広々としていて、採光も良く、明るいのですが、旧式な造りをした浴室は、妙にレトロチックで落ち着けます。
みなさん新館のお風呂に行ってしまうのでしょうか、利用者はおらず、お湯だけ張られているような静けさがあります。無色透明で、湯口からザブザブと注がれるお湯は、洗い場にオーバーフローしていました。
湯船に体を沈めてみると、最初に感じるのは、ビリビリと来る刺激。すぐに馴染みますが、最初は少し熱く感じます。実際の温度は43度程度で適温。
甘い硫黄臭がするお湯で、肌触りが少しツルツルして気持ちが良いです。
結構大きな湯船ですが、利用者が少ない影響でしょうか、まるで汚れている様子が無く、鮮度が非常に良く感じます。お湯から上がるとさらりとした感触が肌に残り、実にさわやかです。
ここのお湯は素晴らしいなぁ!
浴室のタイルを眺めながら、じっくり長時間過ごしたかったのですが、新館の方にも入ってみたかったので、強烈に後ろ髪を引かれるのを感じつつ、あまり長居をせずに切り上げました。

続いて、新館側の内湯です。こちらは実にこぢんまりとした物で、新しく作るものだから更に立派なものかと創造していただけに、ちょっと意外でした。
洗い場が数人分あり、3~4人入れる湯船がひとつあるだけです。換気があまり良くなく、少し湯気で篭っています。
また、シャンプーの臭いも充満しています。思わず私もここで頭を洗ってしまいましたが・・・(笑)

お湯は旧館と同じ、無色透明なものです。しっかりと硫黄臭がして、鮮度もなかなか良い物です。やっぱり小さな湯船は良いですね!
ただ、利用者が多いせいか、旧館に比べると少し汚れているような印象を受けます。浴室の雰囲気も旧館の方が好みで、うーん、あまりぱっとしません。
ここだけしか知らないならば、これはこれで悪くありませんでしたが、個人的には内湯対決は旧館の方に軍配をあげたいです。

最後に、露天風呂。こちらは実に広々としていて立派な物でした!
まるで池のような広々とした物で、泳ぐことが出来そうです。張られているお湯は同じ源泉。
こんな広い湯船、自家源泉を持っているお宿ならではですよね。これもどうやら掛け流しです。
お湯の印象は、空気にさらされて幾分弱く感じますが、悪い物ではありません。圧巻なのは湯口。
まるで壁のような滝から滴り落ちています。熱い源泉をこれで冷ます目的も兼ねているのでしょうか。実際の滝のような勢いはありませんが、結構凄い物があります。
それとは別に、湯船の一角に、直接お湯が注がれている箇所がありました。配管で引湯されている物のようで、実際にそこで沸いている物では無いのでしょうが、気泡がポコポコとあがっていて、まるで足元自噴のような格好になっています。真上に陣取って気泡を感じながら入ることが出来たら、さぞ気持ち良さそうですが、注がれるお湯は熱湯です。うつ伏せになったら大丈夫かと試してみたのですが、危うくヘソを火傷しそうになり、どうやっても熱く、断念しました。

立派系のお宿ですが、お湯がとても良く、鄙び旅館好きの私でもとても満足する事ができました。個人的には、旧館のお湯が一番良かったかな。好みに応じて入る場所を選べるので良いですね!繋温泉では貴重な独自源泉ですので、湯めぐりの際は是非外さずに立ち寄って欲しいと
思った一湯です。

2008-5/11

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