北海道

湯元 凌雲閣 (十勝岳温泉) ★4.5

最終入湯日 : 2008-7/19

酸性・含鉄(II)-アルミニ ウム・カルシウム-硫酸塩泉
(凌雲閣1号井)
36.7度 / ph2.4 / 116L / 自噴 / H17.6.2
H+ = 3.7 / Na+ = 19.5 / K+ = 6.6 / MH4+ = 6.3
Mg++ = 34.3 / Ca++ = 95.7 / Al+++ = 48.7 / Mn++ = 1.4
Fe++ = 28.4 / Fe+++ = 3.5 / F- = 4.8 / Cl- = 64.3
SO4– = 893.4 / Br- = 0.5 / HSO4- = 109.3 / H2SiO3 = 162.2
HBO2 = 83.3 / H2SO4 = 1 / CO2 = 61.1 / 成分総計 = 1631mg

カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
(凌雲閣2号井)
53度 / ph6.2 / 69L / 動力 / H17.6.2
Na+ = 143.4 / K+ = 19.5 / MH4+ = 3.3 / Mg++ = 48.2
Ca++ = 265.7 / Al+++ = 1 / Mn++ = 2.7 / Fe++ = 10.8
Fe+++ = 6.6 / F- = 1.5 / Cl- = 118.7 / SO4– = 943.1
HCO3- = 280.7 / Br- = 0.6 / H2SiO3 = 152.6 / HBO2 = 85.4
CO2 = 137.7 / 成分総計 = 2222mg

北海道空知郡上富良野町十勝岳温泉
0167-39-4111
800円

標高1280m、北海道にある温泉の中で一番標高が高いところにある温泉だそうです。
お湯も良いと言う話で、とりあえず行ってみました。
なるほど、確かに標高が高い所にあります。でも、なんとなく、「え?ここがもう1280mもあるの?」と言う気がしないでもない道のりです。
万座や藤七辺りに行くときは、いかにも「高いところに来たなぁ~!」と言う気がするのですが・・・
理由は多分、私は助手席に座っていて運転していなかったせいだと思いますが、もうひとつは、見晴らし絶景で、いかにも高い場所に来たと感じさせるようなロケーションでは無いからかも知れません。
お宿は山小屋と言う雰囲気のもので、十勝岳の中腹のような場所に位置していました。

さて、お宿。玄関先に老犬がお出迎え。とっても大人しいです。
日帰り入浴をお願いしたところ、800円との事です。北海道の立ち寄り入浴代はどこもちょっと高めですが、その中でも800円は高い部類です。
鄙びた感じのするお宿で、かなり年季が入っています。もうちょい入浴料が安くても良さそうな造りですけど、この場所でやって行くことの大変さを考えたら、仕方が無いのかも知れません。

さて、そのお風呂。内湯と露天風呂があります。
まずは内湯。脱衣所から数段降りたところにありました。最初に目に飛び込んできたのは、巨大な岩です。
浴室の3分の1くらいの大きさがありそうな、巨大な岩がどーんと構えており、それを囲むような形で湯船があります。
自然にあった岩をそのまま利用したのだと思いますが、とてもワイルドな造りで、これぞ理想的とも言える「岩風呂」です。
湯船は3箇所あり、入って左手前には真湯の沸かしと思われるジャグジー、岩の手前側に小さな湯船、そして、岩を囲むような形で広い湯船がありました。

まずは広い湯船。鮮やかな色に濁ったお湯で、オレンジ色に近い、明るい黄土色に濁っています。
鉄さび色の湯花が無数に舞っており、湯底にも泥のように沈殿しています。
かき混ぜてみたところ、底から湧き上がる雲のようにもくもくと舞い上がってきて、ただでさえ濃く濁っていたお湯が、さらに濃くなりました。
お湯の匂いは、ほんのり金気臭と土類臭が混じるものです。肌触りはペタペタする物で、ずっしりと重く感じ、とてもよく温まります。
鄙びた感じのお宿にぴったりと似合う、なかなか気持ちが良いお湯です。ただ、余りにも多い湯花は、ある意味、ちょっと落ち着かない気もします。
そのままお湯から上がると、湯花が肌にびっしりと残ります。温泉成分の結晶だとは分かっていても、洗い落としたくなってしまいますね。まぁ、これは嬉しい悲鳴なんですけれども。

次に、そのメイン浴槽の手前にある、小さな湯船。無色透明で30度ほどの冷たいお湯が張られています。
最初、真湯かと思いましたが、臭いを嗅ぐと弱い金気臭を感じます。
湯口から注がれるお湯を口に含んでみたところ、酸味を感じました。どうやらこれは別源泉のようです。
メイン浴槽が熱かったので、この温さはちょうど良いです。キシキシする肌触りで、酸性のお湯の為か、肌が少しピリピリします。お湯から上がるとベタ付きが残らず、酸性泉ならではの清涼感があります。
オレンジ色に濃いお湯も好きでしたが、このお湯も良いですね! 行ったり来たりをしていれば、時間を忘れる事が出来そうだと思いました。

最後に、露天風呂。
こちらには湯船が上下に2段あります。
上段には熱めのお湯、下段には温めのお湯が張られていました。
光の加減か、内湯のお湯よりも明るい印象で、こちらは黄色と言う感じがします。
仕切りの岩の向こうは女性用になっており、下段のお湯は女性用浴槽からのポイポイ湯が注がれています。お湯の鮮度と言う意味においては、上段に陣取るのがこの場合正解のようです。
とても開放的な露天風呂で、目の前に十勝岳を望むことが出来ます。
この日は薄く雲がかかっており、鮮明には見ることが出来ませんでしたが、見晴らしがとても良かったです。

立ち寄りの金額は少々高いですが、北海道最高所の温泉に恥じない、とても素敵な一湯で、大満足でした。

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