下風呂 温泉 共同浴場



最終入湯日 : 2005-5/2
訪れた回数 : 1回

場 所
青森県下北郡風間浦村大字下風呂字下風呂
泉質
酸性硫黄泉
風呂の種類
男女別内湯 (足湯は混浴)
電話
0175-35-2111 (風間浦村観光課)
料金
入浴 : 300円 (足湯は無料)

- 下風呂温泉
-

本州最北端にある、共同浴場を備えた温泉街です。
夏場は水平線に漁火が見え、井上靖の小説「海峡」
の舞台としても知られます。
海辺に面した立地条件にも関わらず、お湯は白濁の
硫黄泉。

 
★★★
3.5


下風呂温泉には共同浴場が2箇所あります。
まず、最初に入ったのは、共同浴場「新湯」です。
初日の夕食前に入りました。

新湯は、この日宿泊をした「まるほん旅館」からゆっくり歩いても
2-3分の所にあります。
高台にあり、共同浴場手前は傾斜のある坂道になっている為、
旅館の下駄では少し歩き辛かったです。
共同浴場の前には、ラーメン屋等でもみかける、自動券売機が
あります。
券売機では、入浴料金の大人・子供の他に、髭剃りや
シャンプーの券を買う事も出来ます。

中は、至って普通の銭湯という感じです。脱衣所も浴室も、至って普通の広さ。
浴室内は、青いペンキで塗られた浴槽が一つと、カランが数人分という、非常にシンプルなもの。
湯船の中には、若干黄色がかった薄白濁のお湯が張られています。源泉は新湯源泉です。
事前に入った湯坂温泉の野湯のせいで、体中に強烈な硫黄臭が染み付いてしまっていた為、
正確な事は言えませんが、微硫黄臭 + 粘土のような臭いのするお湯だったように記憶しています。
味は、ごく僅かな酸味を感じました。
浴槽内の温度は44度と、比較的熱めだったのですが、酸性泉だったせいか、湯上りは汗がすぐに
引き、肌がサラサラになりました。



 
★★★★
4.0



大湯は、下風呂温泉のメインストリートから少し中に入った所に
あります。
名前の通り、下風呂温泉を代表する共同浴場で、大湯周辺には
常に人が行き来していました。
私が宿泊した「まるほん旅館」は、この大湯の目の前にあります。
本来だったら、夕食後に入りに行く予定だったのですが、旅館の
夕食が盛り沢山で、美味しかったのでつい食べ過ぎてしまい、
動けなくなってしまいました。結局、翌日のチェックアウト前に
利用する事になりました・・・

大湯の入浴券も、新湯と同じく、共同浴場入口にある自動券売機でチケットを購入します。
こちらも新湯と同様、銭湯といった風情で、脱衣所、浴室共に、必要最小限の物が揃っている感じ
なのですが、こちらには湯船が2つありました。
どちらも矢張り、青くペンキで色づけされた湯船で、白濁したお湯が貼られています。
手前47度、奥は44度のお湯で、どちらも結構熱め。
源泉は大湯で、新湯と比べると、白濁の度合いが非常に強いのが特徴です。
また、粘土のような臭いのする硫黄臭も強め。大湯と新湯、両者かなり性格の異なるお湯なので、
利用する機会があれば、是非とも両方に入ってみると良いでしょう。



 




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唐突ですが、歴史の話を少々・・・
第二次世界大戦中、本州最北端、下北半島の大間崎は、軍事上の重要拠点
として、俄かに注目を集めました。
その大間崎へ軍事機材を運ぶ為、「大間鉄道」の建設が開始され、1939年には
第一期工事が完了し、下北から大畑までの区間が開通しました。
その後の第二期工事で、大畑から大間までの鉄道建設がはじまったのですが、
戦争の激化による資材、人員の不足から1943年には工事が中断。
終戦を迎えた後も、作業が再開される事は無く、当時の作りかけの陸橋などが
そのまま残されました。
そして、大間鉄道は、地元の人と、一部の鉄道マニアのみぞ知る、 幻の鉄道
として、
半世紀以上もの長きに渡り、静かに語り継がれる事 となります。

さて、そんな寂しい歴史を持つ「幻の大間鉄道」に、ひょんな事から再び日の目を見る機会が訪れます。
風雨に晒されていた大間鉄道の「作りかけの一部」を、何とか有効利用出来ないかと考えた自治体が
出てきました。
それがここ、下風呂温泉です。
下風呂温泉の温泉街には、数多く残る大間鉄道の遺構でもひときわ立派な、13連のアーチ陸橋が残されていました。
その陸橋に、総事業費1億2000万円を投入し、
「鉄道アーチ橋・メモリアルロード」を整備。
2005年4月19日、
下風呂温泉の新たなシンボルとなるべく完成しました。


さて、このメモリアルロードですが、基本的 にはアーチ陸橋の上を歩けるだけという、
ただの遊歩道。
しかし、目の前には津軽海峡が広がり、とても心地の良い遊歩道です。
晴れた日中には遠く北海道を見渡せ、夏の夜には水平線の漁火を見ることが
出来そうです。うーん、ロマンチック!
そして、温泉好きにとって何より嬉しいのが、この陸橋の途中にある、駅舎を模した
東屋で、足湯が用意されていて、誰でも利用する事が可能です。
旅館の女将さんが強くオススメしてくれた事もあり、完成したての足湯を早速
利用してみました。

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足湯は、何組か同時に利用してもスペースが足りるであろう、なかなか広々としたものです。
源泉が気持ちよくドボボド投入されており、正真正銘の源泉掛け流し。

臭いは、大湯よりもハッキリと分かる、とても心地よい硫黄臭。何より特徴的だったのは、お湯の 色で、
墨汁を溶かしたような、薄い墨色に濁っていました。
私が宿泊した「まるほん旅館」の女将さん曰く、新湯とも大湯とも違う、別源泉なんだそうです。
あまりにも気持ちが良いお湯なので、他に誰も居なかったことをいいことに、思わず全身浴してしまいました。
(その後、「非常識だ!」とご指摘下さる方もおり、今はただただ反省しております・・・)

しかし、ね・・・ 良いお湯を見ると、やっぱ全身でお湯の良さを味わってみたいのは人情。
大湯、新湯に続く、第三の共同浴場として、是非ともこのお湯の良さを多くの人に味わってもらいたいモンです。
そだなー・・・
やっぱ、メモリアルロードを渡った先に作るのはどうでしょう?
半露天みたいにして、海を一望出来る造りにする。当然、メモリアルロードを利用する人も増え、一石二鳥。

物騒な軍事物資を運ぶ筈だった陸橋が、湯上りポカポカ、笑顔溢れる人々が行き交う橋になってくれれば、、、
幻と消えた大間鉄道も、きっと幸せなのではなかろうかと思う、今日この頃。